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 医療機関債発行発行等のガイドラインついて(医政発0809第4号)

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医療機関債発行発行等のガイドラインついて(医政発0809第4号)

取扱い業務の図示イメージ

【改正後全文】医政発第1025003号平成16年10月25日
最終改正 医政発0809第4号
平成25年8月9日
各都道府県知事、各地方厚生局長殿 厚生労働省医政局長

「医療機関債」発行等のガイドラインについて
「これからの医業経営の在り方に関する検討会」最終報告書(平成15年3月)において、「医業経営の安定性を高める方策の一つとして、資金調達手段の多様化を図るため、直接金融の一手法としての医療機関債の発行を円滑化するとともに、自己責任の下での適正な発行を可能とする観点から、医療機関債発行のためのルール等を明確化するガイドライン等の制定が必要である」との提言がなされたことを受け、今般、医療機関を開設する医療法人が債券を発行するに当たり、遵守すべきルール及び留意点を明らかにした「医療機関債」発行のガイドラインを取りまとめたところである。
 さらに、平成23年4月8日に閣議決定された「規制・制度改革に係る方針」において、「医療法人の再生支援・合併における諸規制の見直し」として、医療法人が他の医療法人に融資又は与信を行うことを認めることの必要性について検討することとされたことを受け、医療機関債の購入により、剰余金配当禁止の趣旨に反することなく医療法人が他の医療法人に融資を行うことができる場合のルールを定めることとし、前記ガイドラインと合わせて、「「医療機関債」発行等のガイドライン」として別添のとおり取りまとめたので、主な関連規定(参考)とあわせ、貴管下に主たる事務所を有する医療法人に対して周知いただくとともに、御指導方よろしくお願いする。

別添

「医療機関債」発行等のガイドライン
このガイドラインは、医療機関を開設する医療法人が、資金調達のため債券を発行するに当たり、適切なリスクマネジメントの下、関係法令に照らし適正かつ円滑になされることに資する観点から、債券の発行から償還に至るまでの各種手続き等に関し、購入者の自主的な判断のための情報の開示を始め医療法人が遵守すべきルール及び留意点を明らかにするとともに、医療機関債を購入することができる医療法人の条件等を定めるものであること。
 また、医療法人がこのガイドラインを遵守しないときは、都道府県知事から当該医療法人に対し、医療法(昭和23年法律第205号)第64条第1項の規定に基づく医療機関債発行停止などの改善命令が行われる場合があること。

第1 医療機関債の定義

1 このガイドラインにおいて、医療機関債とは、医療機関を開設する医療法人(医療法第39条の医療法人をいう。以下同じ。)が、民法上の消費貸借として行う金銭の借入れに際し、金銭を借入れたことを証する目的で作成する証拠証券をいうものであること。

2 医療機関債は、借入金の返還請求等の権利を表象している点で講学上の有価証券に該当し得るが、金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条に規定する同法の有価証券には該当しないものであること。

第2 医療機関債を発行するに当たって遵守すべき事項等

1 医療機関債を発行できる医療法人

① 医療法人は、医療機関債の発行に当たっては、「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」(昭和29年法律第195号。以下「出資法」という。)及び医療法その他法令に抵触しないようにしなければならないものであること。その際、当該医療法人が医療機関債を発行する年度の前年度から遡って3年度以上税引前純損益が黒字であるなど経営成績が堅実であることが望ましいものであること。

② 医療法人運営管理指導要綱(平成2年3月1日付健政発第110号「病院又は老人保健施設等を開設する医療法人の運営管理指導要綱の制定について」の別添。以下「運営管理指導要綱」という。)の「Ⅰ 組織運営 2 役員 (6)監事」においては、負債100億円以上の医療法人については、公認会計士又は監査法人による監査あるいは指導を受けることが望ましいこととされており、医療機関債を発行する医療法人は、医療機関債の発行により負債総額が100億円以上となる場合を含め負債総額が100億円以上である場合又は一会計年度における発行総額が1億円以上(ただし、銀行がその全額を引き受ける場合は除く。)若しくは一会計年度における購入人数が50人以上である場合には、公認会計士又は監査法人による監査を受けるものとすること。
 なお、これらの場合のほかも、医療法人が医療機関債を発行するときは、公認会計士又は監査法人による監査を受けることが望ましいものであることに留意すること。

2 借入金たる性格の明確化

① 医療機関債は、資金を借り入れる医療法人の資産の取得の利便のために発行するものとし、資産の取得以外の目的のためには発行しないものとすること。その発行に当たっては、金銭消費貸借契約に基づく医療法人の借入金を証するものである旨を、発行の目的、対象等とあわせて後記4①の発行要項等に明確に定めるとともに、発行対象者に周知する手段を講ずるものとすること。

② 医療法人が医療機関債の発行により資金調達を行うに当たっては、出資法第1条(出資金の受入の制限)及び第2条(預り金の禁止)に抵触しないよう留意するものとし、その際、出資法第2条に関しては、金融庁の「事務ガイドライン」(金融庁ホームページ:http://www.fsa.go.jp)第三分冊金融会社関係の「2 預り金関係」を参考にすること。

3 医療法人の内部手続

① 医療法人が、医療機関債を発行して行う金銭の借入れは、運営管理指導要綱の「Ⅲ管理 3 会計管理 (3)債権債務の状況」にいう借入金に該当することから、社団の形態をとる医療法人にあっては理事会及び社員総会の議決(評議員会を有するものは、その同意)を経て行うものとし、財団の形態をとる医療法人にあっては理事会及び評議員会の議決を経て行うものとすること。

② 医療法人は、医療法第41条及び医療法施行規則(昭和23年厚生省令第50号。以下「規則」という。)第30条の34の規定を常時満たすことが必要であり、医療機関債の発行により資金調達をした場合においても、同様であること。

③ 医療機関債の発行前の勧誘を行う1ヶ月前までに後記4①の発行要項等及び直近の3会計年度の財務状況を記載した書類を監督庁に届けること。

④ 医療機関債を発行した場合には、当該発行した医療機関債に関する情報を事業報告書に記載すること。

4 発行要項等の策定等による情報開示

① 医療機関債を発行するに当たっては、医療法人は、次のものを作成するものとすること。

ア 発行要項(発行総額、申込単位、申込期間、利率、払込期日、申込取扱場所、申込みの取扱方法、資金使途、償還の方法及び期限、利息支払の方法及び期限、中途換金、第三者への譲渡制限、担保、財務情報の開示など財務上の特約、期限の利益喪失に関する特約、債権者集会に関する事項、その他医療機関債の購入申込者に必要な事項について記載したもの。)

イ 発行説明書(医療機関債のリスク、購入者が支払うべき手数料等がある場合にはその額又は計算方法、その他医療機関債に関する説明に必要な事項について記載したもの。)

ウ 事業計画書及び償還資金の調達方法(中長期的な事業計画との関連での資金の償還に係る計画を含む。)を記した購入申込者向けの説明書なお、発行要項等において、医療機関債は金融商品取引法の適用がなく、その定める手続によらないものであること、また、公認会計士又は監査法人の監査を受けていない場合にはその旨をそれぞれ明記するものとすること。

② 医療法人は、発行前の勧誘時点において、前記①の発行要項等の他、法定の事業報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書及び監事の監査報告書を購入対象者に対して開示するものとすること。

5 発行条件等

(1)利率等

① 利率等の条件は、一回の発行に当たり同一であるものとすることとし、一般の購入者と医療法人の役員及び当該役員の同族関係者との間で、差異を設けてはならないこと。
 なお、医療法人の役員及び当該役員の同族関係者について利率等に差異を設けることは、医療機関債の発行主体が、社会医療法人又は特定医療法人であるとき は規則第30条の35の2第1項第1号へ又は租税特別措置法施行令(昭和32年政令第43号)第39条の25第1項第3号にいう「特別の利益の付与」に該 当する可能性があることに留意すること。

② 利率の決定に当たっては、発行予定日2カ月前発表の新発長期国債利回りに1%を上乗せしたものを標準利率とし、その標準利率の2倍に相当する率又は標準利率に2%を上乗せした率のいずれか低い方の率を限度とすることが適当であることに留意すること。

(2)購入対象者及び勧誘方法等

① 医療機関債の購入対象者は、当該法人の役職員やその縁者、地域住民、銀行、その他後記第3で示す条件に該当する医療法人等が考えられること。
 ただし、医療機関債を発行する医療法人の役員及び当該役員の同族関係者を始めとする相互に特殊な関係をもつ特定の同族グループに限定しないものとすること。

② 医療機関債購入の勧誘については、医療法人自らが行うこととし、委託してはならないこと、ただし、銀行に対する勧誘は除く。

③ 医療機関債購入の勧誘については、購入対象者に対して誠実かつ公正に、遂行しなければならないこと。

④ 医療機関債の購入又はその勧誘に関して、購入対象者に対して虚偽のことを告げる行為を行ってはならないこと。

⑤ 購入対象者に対し、不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤解をさせるおそれのあることを告げて医療機関債の購入を勧誘する行為をしてはならないこと。

⑥ 医療機関債の購入の勧誘を受けた者が医療機関債を購入しない旨の意思(当該債権の勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示したにもかかわらず、当該勧誘を継続する行為をしてはならないこと。

⑦ 医療機関債の購入について、購入対象者の知識、経験、財産の状況及び医療機関債を購入する目的に照らして不適当と認められる勧誘を行って購入者の保護に欠けること、又は欠けるおそれがあることをしないこと。

(3)譲渡制限

① 購入人数が49人以下の医療機関債については、譲渡(贈与・寄付による名義の変更を含む。)を原則禁止とすること。ただし、購入者が自らの保有する医療機関債を一人に対し一括して譲渡する場合は除く。なお、この場合、譲渡しようとする購入者は、医療法人に協議し、理事会の承認を得ていることが望ましいこと。

② 医療機関債の譲渡を制限する場合は、民法等関係法令を踏まえ、その制限の内容、制限下において譲渡する際に必要な手続き等について、あらかじめ定めた上で発行要項及び債券面に譲渡制限の事実及び譲渡承認方法について記載するものとすること。

6 債券購入者等との関係

(1)診療差別の排除

① 医療法人が、開設する医療機関の施設内に前記4①の発行要項等を掲示することは差し支えないが、当該医療機関の患者・家族等に対し、医療機関債の購入を強制したり、又は強制しているとの誤解を受けることがないようにするものとすること。

② 医療法人が、医療機関債の購入者に対して、利子の支払の他に経済的利益を付与する際には、当該経済的利益は健康保険法(大正11年法律第70号)その他法令の規定に基づく医療に係るものであってはならないものであること。

(2)経営介入の排除

① 医療機関債の購入者は、設定された金利等を受け取り、償還期日が到達した際、表示された債務の償還を受ける権利があるのみであり、その購入をもって法的に医療法人の経営に影響を及ぼす立場に立つものではないこと。

② 購入者1人当たりの購入口数又は購入額に上限を設けることは、差し支えないものであること。

(3)決算期ごとの情報の開示

① 医療法第51条の2の規定により、医療法人は、事業報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書及び監事の監査報告書等を各事務所に備えて置き、請求があった場合には、正当な理由がある場合を除いて、これを閲覧に供しなければならないものであること。その際、医療法人は、これらに加え、医療機関債の資金の使途又は取得した資産の状況、直近の3会計年度の財務状況を記載した書類についても、法定の書類と同様に毎年作成し、決算期ごと、債権者に対して情報提供を行うものとすること。

②  記①の開示の方法については、ホームページ等で公開することによることとしても差し支えないものであること。

(4)条件の変更

 医療機関債の発行の際に明示した条件(利率、償還期日等)を変更するときは、医療法人は、購入者全員による集会の開催等により購入者の同意を得るものとし、その同意を得る方法については、これをあらかじめ定めた上、前記4①の発行要項に明示するものとすること。

7 償還

(1)繰上償還

 医療法人が、満期日前に医療機関債の償還をしようとする場合は、あらかじめ購入者全員に対する説明と同意を得るものとし、その同意を得る方法については、これをあらかじめ定めた上、前記4①の発行要項に明示するものとすること。

(2)期中償還

 満期日前に、次に掲げる理由により、購入者又はその相続人からの医療機関債の償還の申出があった場合には、医療法人が買入れ償還することができるものであること。

ア 購入者が死亡したため

イ 購入者が破産宣告を受けたため

ウ 購入者が疾病又は障害により生計を維持できなくなったため

エ その他アからウまでに準ずる理由として発行者が認めたもの

第3 医療機関債を購入する医療法人について

 医療法人が他の医療法人に融資を行うことは原則として認められないが、次のいずれも満たす場合に限り、医療機関債を購入することができる。

1 保有することができる医療機関債は償還期間が10年以内のものであって、かつ、一つの医療法人が発行するものであること。

2 同一の医療法人が発行する新たな医療機関債については、保有する医療機関債の償還が終了してから1年が経過するまでの間は購入することができないものであること。

3 医療機関債を購入する医療法人は、医療機関債の発行により資産の取得が行われる医療機関と同一の二次医療圏内に自らの医療機関を有しており、これらの医療機関が地域における医療機能の分化・連携に資する医療連携を行っており、かつ、当該医療連携を継続することが自らの医療機関の機能を維持・向上するために必要なものであること。

4 医療機関債を購入する前年度の貸借対照表上の総資産額に占める純資産額の割合が20%以上であること。

5 医療機関債の購入額は、前記4の純資産額を超えず、かつ1億円未満であること。

6 医療機関債の購入に当たっては、社団医療法人にあっては、理事会及び社員総会の議決(評議員会を有するものは、さらにその同意)を経て行うものとし、財団医療法人にあっては、理事会及び評議員会の議決を経て行うものとすること。

7 医療機関債を保有する医療法人は、当該保有する医療機関債に関する情報を事業報告書に記載すること。

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参考 関連諸規定

医療法

(医療法人)
第39条
 病院、医師若しくは歯科医師が常時勤務する診療所又は介護老人保健施設を開設しようとする社団又は財団は、この法律の規定により、これを法人とすることができる。

2 前項の規定による法人は、医療法人と称する。

(施設又は資金)
第41条
 医療法人は、その業務を行うに必要な資産を有しなければならない。

2 前項の資産に関し必要な事項は、医療法人の開設する医療機関の規模等に応じ、厚生労働省令で定める。

第42条の2
  医療法人のうち、次に掲げる要件に該当するものとして、政令で定めるところにより都道府県知事の認定を受けたもの(以下「社会医療法人」という。)は、その開設する病院、診療所又は介護老人保健施設(指定管理者として管理する病院等を含む。)の業務に支障のない限り、定款又は寄附行為の定めるところにより、その収益を当該社会医療法人が開設する病院、診療所又は介護老人保健施設の経営に充てることを目的として、厚生労働大臣が定める業務(以下「収益業務」という。)を行うことができる。

一 役員のうちには、各役員について、その役員、その配偶者及び三親等以内の親族その他各役員と厚生労働省令で定める特殊の関係がある者が役員の総数の三分の一を超えて含まれることがないこと。

二 社団たる医療法人の社員のうちには、各社員について、その社員、その配偶者及び三親等以内の親族その他各社員と厚生労働省令で定める特殊の関係がある者が社員の総数の三分の一を超えて含まれることがないこと。

三 財団たる医療法人の評議員のうちには、各評議員について、その評議員、その配偶者及び三親等以内の親族その他各評議員と厚生労働省令で定める特殊の関係がある者が評議員の総数の三分の一を超えて含まれることがないこと。

四 救急医療等確保事業(当該医療法人が開設する病院又は診療所の所在地の都道府県が作成する医療計画に記載されたものに限る。)に係る業務を当該病院又は診療所の所在地の都道府県において行つていること。

五 前号の業務について、次に掲げる事項に関し厚生労働大臣が定める基準に適合していること。

イ 当該業務を行う病院又は診療所の構造設備

ロ 当該業務を行うための体制

ハ 当該業務の実績

六 前各号に掲げるもののほか、公的な運営に関する厚生労働省令で定める要件に適合するものであること。

七 定款又は寄附行為において解散時の残余財産を国、地方公共団体又は他の社会医療法人に帰属させる旨を定めていること。

2 都道府県知事は、前項の認定をするに当たつては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。

3 収益業務に関する会計は、当該社会医療法人が開設する病院、診療所又は介護老人保健施設(指定管理者として管理する病院等を含む。)の業務及び前条各号に掲げる業務に関する会計から区分し、特別の会計として経理しなければならない。

(書類の整備、閲覧)
第51条の2
 医療法人(社会医療法人を除く。)は、次に掲げる書類を各事務所に備えて置き、その社員若しくは評議員又は債権者から請求があつた場合には、正当な理由がある場合を除いて、これを閲覧に供しなければならない。

一 事業報告書等

二 第46条の4第7項第3号の監査報告書(以下「監事の監査報告書」という。)

三 定款又は寄附行為

2 社会医療法人は、次に掲げる書類を各事務所に備えて置き、請求があつた場合には、正当な理由がある場合を除いて、これを閲覧に供しなければならない。

一 前項各号に掲げる書類

二 前条第三項の社会医療法人にあつては、公認会計士又は監査法人の監査報告書(以下「公認会計士等の監査報告書」という。)

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医療法施行規則

(医療法人の資産)
第30条の34
  医療法人は、その開設する病院、診療所又は介護老人保健施設の業務を行うために必要な施設、設備又は資金を有しなければならない。

(社会医療法人の認定要件)
第30条の35の2
 法第42条の2第1項第6号に規定する公的な運営に関する厚生労働省令で定める要件は、次の各号のいずれにも該当するものであることとする。

一 当該医療法人の運営について、次のいずれにも該当すること。

イ 当該医療法人の理事の定数は六人以上とし、監事の定数は二人以上とすること。

ロ 当該医療法人が社団である医療法人である場合にあつては当該社団である医療法人の理事及び監事は社員総会の決議によつて、当該医療法人が財団である医療法人である場合にあつては当該財団である医療法人の理事及び監事は評議員会の決議によつて選任されること。

ハ 当該医療法人が財団である医療法人である場合にあつては、当該医療法人の評議員は理事会において推薦した者につき、理事長が委嘱すること。

ニ 他の同一の団体(公益社団法人又は公益財団法人その他これに準ずるもの(以下「公益法人等」という。)を除く。)の理事又は使用人である者その他これに準ずる相互に密接な関係にある理事の合計数が理事の総数の三分の一を超えないものであること。監事についても、同様とすること。

ホ その理事、監事及び評議員に対する報酬等(報酬、賞与その他の職務遂行の対価として受ける財産上の利益及び退職手当をいう。以下同じ。)について、民間事業者の役員の報酬等及び従業員の給与、当該医療法人の経理の状況その他の事情を考慮して、不当に高額なものとならないような支給の基準を定めているものであること。

ヘ その事業を行うに当たり、社員、評議員、理事、監事、使用人その他の当該医療法人の関係者に対し特別の利益を与えないものであること。

ト その事業を行うに当たり、株式会社その他の営利事業を営む者又は特定の個人若しくは団体の利益を図る活動を行う者に対し、寄附その他の特別の利益を与える行為を行わないものであること。ただし、公益法人等に対し、当該公益法人等が行う公益目的の事業のために寄附その他の特別の利益を与える行為を行う場合は、この限りでない。

チ 当該医療法人の毎会計年度の末日における遊休財産額は、直近に終了した会計年度の損益計算書に計上する事業(法第42条の規定に基づき同条各号に掲げる業務として行うもの及び法第42条の2第1項の規定に基づき同項に規定する収益業務として行うものを除く。)に係る費用の額を超えてはならないこと。

リ 他の団体の意思決定に関与することができる株式その他の財産を保有していないものであること。ただし、当該財産の保有によつて他の団体の事業活動を実質的に支配するおそれがない場合は、この限りでない。

ヌ 当該医療法人につき法令に違反する事実、その帳簿書類に取引の全部若しくは一部を隠ぺいし、又は仮装して記録若しくは記載をしている事実その他公益に反する事実がないこと。

二 当該医療法人の事業について、次のいずれにも該当すること。

イ 社会保険診療(租税特別措置法(昭和32年法律第26号)第26条第2項に規定する社会保険診療をいう。以下同じ。)に係る収入金額(労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)に係る患者の診療報酬(当該診療報酬が社会保険診療報酬と同一の基準によつている場合又は当該診療報酬が少額(全収入金額のおおむね百分の十以下の場合をいう。)の場合に限る。)を含む。)、健康増進法(平成14年法律第103号)第6条各号に掲げる健康増進事業実施者が行う同法第4条に規定する健康増進事業(健康診査に係るものに限る。以下同じ。)に係る収入金額(当該収入金額が社会保険診療報酬と同一の基準により計算されている場合に限る。)及び助産(社会保険診療及び健康増進事業に係るものを除く。)に係る収入金額(一の分娩に係る助産に係る収入金額が50万円を超えるときは、50万円を限度とする。)の合計額が、全収入金額の百分の八十を超えること。

ロ 自費患者(社会保険診療に係る患者又は労働者災害補償保険法に係る患者以外の患者をいう。以下同じ。)に対し請求する金額が、社会保険診療報酬と同一の基準により計算されること。

ハ 医療診療(社会保険診療、労働者災害補償保険法に係る診療及び自費患者に係る診療をいう。)により収入する金額が、医師、看護師等の給与、医療の提供に要する費用(投薬費を含む。)等患者のために直接必要な経費の額に百分の百五十を乗じて得た額の範囲内であること。

2 前項第一号チに規定する遊休財産額は、当該医療法人の業務のために現に使用されておらず、かつ、引き続き使用されることが見込まれない財産の価額の合計額として、直近に終了した会計年度の貸借対照表に計上する当該医療法人の保有する資産の総額から次に掲げる資産のうち保有する資産の明細表に記載されたものの帳簿価額の合計額を控除した額に、純資産の額(貸借対照表上の資産の額から負債の額を控除して得た額をいう。)の資産の総額に対する割合を乗じて得た額とする。

一 当該医療法人が開設する病院、診療所又は介護老人保健施設の業務の用に供する財産

二 法第42条各号に規定する業務の用に供する財産

三 法第42条の2第1項に規定する収益業務の用に供する財産

四 前三号の業務を行うために保有する財産(前三号に掲げる財産を除く。)

五 第一号から第三号までに定める業務を行うための財産の取得又は改良に充てるために保有する資金

六 将来の特定の事業(定款又は寄附行為に定められた事業に限る。)の実施のために特別に支出する費用に係る支出に充てるために保有する資金

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医療法人運営管理指導要項(平成2年3月1日付健政発第110号「病院又は老人保健施設等を開設する医療法人の運営管理指導要綱の制定について」別添)

Ⅰ 組織運営2役員(6)監事

1 理事、評議員及び法人の職員を兼任していないこと。また、他の役員と親族等の特殊の関係がある者ではないこと。(備考:医療法第48条)

2 当該法人の業務及び財産の状況特に事業報告書、財産目録、貸借対照表及び損益計算書について十分な監査が行われていること。(備考:医療法第46条の4第7項第1号及び第2号)

3 監査報告書が作成され、会計年度終了後3月以内に社員総会又は理事会に提出されていること。(備考:医療法第46条の4第7項第3号)

4 法人の適正な会計管理等を行う観点からも内部監査機構の確立を図ることが重要である。
 また、病院又は介護老人保健施設等を開設する医療法人の監査については外部監査が行われることが望ましい。(備考:特に負債100億円以上の医療法人については、公認会計士又は監査法人による監査あるいは指導を受けることが望ましいこと。)

5 実際に法人監査業務を実施できない者が名目的に選任されていることは適当でなく財務諸表を監査しうる者が選任されていること。

Ⅲ 管理3会計管理(3)債権債務の状況

1 借入金は、事業運営上の必要によりなされたものであること。

2 借入金は社員総会、理事会の議決を経て行われていること。(備考:モデル定款・寄附行為)

3 借入金は全て証書で行われていること。

4 債権又は債務が財政規模に比し過大になっていないこと。(備考:法人がその債務につきその財産をもって完済することができなくなった場合には、理事又は清算人は、直ちに破産手続の申立てをしなければならないこと。(注)破産手続開始の申立てを怠った場合は、20万円以下の過料に処せられること。(医療法第76条第6号)

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金融商品取引法

第2条
第1項この法律において「有価証券」とは、次に掲げるものをいう。

一 国債証券

二 地方債証券

三 特別の法律により法人の発行する債券(次号及び第十一号に掲げるものを除く。)

四 資産の流動化に関する法律(平成10年法律第105号)に規定する特定社債券

五 社債券(相互会社の社債券を含む。以下同じ。)

六 特別の法律により設立された法人の発行する出資証券(次号、第八号及び第十一号に掲げるものを除く。)

七 協同組織金融機関の優先出資に関する法律(平成5年法律第44号。以下「優先出資法」という。)に規定する優先出資証券

八 資産の流動化に関する法律に規定する優先出資証券又は新優先出資引受権を表示する証券

九 株券又は新株予約権証券

十 投資信託及び投資法人に関する法律(昭和26年法律第198号)に規定する投資信託又は外国投資信託の受益証券

十一 投資信託及び投資法人に関する法律に規定する投資証券若しくは投資法人債券又は外国投資証券

十二 貸付信託の受益証券

十三 資産の流動化に関する法律に規定する特定目的信託の受益証券

十四 信託法(平成18年法律第108号)に規定する受益証券発行信託の受益証券

十五 法人が事業に必要な資金を調達するために発行する約束手形のうち、内閣府令で定めるもの

十六 抵当証券法(昭和6年法律第15号)に規定する抵当証券

十七 外国又は外国の者の発行する証券又は証書で第一号から第九号まで又は第十二号から前号までに掲げる証券又は証書の性質を有するもの(次号に掲げるものを除く。)

十八 外国の者の発行する証券又は証書で銀行業を営む者その他の金銭の貸付けを業として行う者の貸付債権を信託する信託の受益権又はこれに類する権利を表示するもののうち、内閣府令で定めるもの

十九 金融商品市場において金融商品市場を開設する者の定める基準及び方法に従い行う第21項第3号に掲げる取引に係る権利、外国金融商品市場(第8項第3号ロに規定する外国金融商品市場をいう。以下この号において同じ。)において行う取引であつて第21項第3号に掲げる取引と類似の取引に係る権利又は金融商品市場及び外国金融商品市場によらないで行う第22項第3号若しくは第4号に掲げる取引に係る権利(以下「オプション」という。)を表示する証券又は証書

二十 前各号に掲げる証券又は証書の預託を受けた者が当該証券又は証書の発行された国以外の国において発行する証券又は証書で、当該預託を受けた証券又は証書に係る権利を表示するもの

二十一 前各号に掲げるもののほか、流通性その他の事情を勘案し、公益又は投資者の保護を確保することが必要と認められるものとして政令で定める証券又は証書

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出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律

(出資金の受入の制限)
第1条
 何人も、不特定且つ多数の者に対し、後日出資の払いもどしとして出資金の全額若しくはこれをこえる金額に相当する金銭を支払うべき旨を明示し、又は暗黙のうちに示して、出資金の受入をしてはならない。

(預り金の禁止)
第2条
 業として預り金をするにつき他の法律に特別の規定のある者を除く外、何人も業として預り金をしてはならない。

2 前項の「預り金」とは、不特定かつ多数の者からの金銭の受入れであつて、次に掲げるものをいう。

一 預金、貯金又は定期積金の受入れ

二 社債、借入金その他いかなる名義をもつてするかを問わず、前号に掲げるものと同様の経済的性質を有するもの

租税特別措置法

(特定の医療法人の法人税率の特例)
第67条の2
 財団たる医療法人又は社団たる医療法人で持分の定めがないもの(清算中のものを除く。)のうち、その事業が医療の普及及び向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に著しく寄与し、かつ、公的に運営されていることにつき政令で定める要件を満たすものとして、政令で定めるところにより国税庁長官の承認を受けたもの(医療法(昭和23年法律第205号)第42条の2第1項に規定する社会医療法人を除く。)の当該承認を受けた後に終了した各事業年度の所得については、法人税法第66条第1項又は第2項の規定にかかわらず、百分の十九の税率により、法人税を課する。

2 国税庁長官は、前項の承認を受けた医療法人について同項に規定する政令で定める要件を満たさないこととなつたと認められる場合には、その満たさないこととなつたと認められる時まで遡つてその承認を取り消すものとする。この場合においては、その満たさないこととなつたと認められる時以後に終了した当該医療法人の各事業年度の所得については、同項の規定は、適用しない。

3 国税庁長官は、第1項の承認をしたとき、若しくは当該承認をしないことを決定したとき、又は当該承認を取り消したときは、その旨を当該承認を申請した医療法人又は当該承認を受けていた医療法人に通知しなければならない。

4 第1項の規定の適用がある場合において、法人税法第69条第1項の規定の適用については、同項中「第66条第1項から第3項まで(各事業年度の所得に対する法人税の税率)」とあるのは「租税特別措置法第67条の2第1項(特定の医療法人の法人税率の特例)」と、同法第72条第1項又は第74条第1項の規定の適用については、同法第72条第1項第2号又は第74条第1項第2号中「前節(税額の計算)」とあるのは「租税特別措置法第67条の2第1項(特定の医療法人の法人税率の特例)及び前節第二款(税額控除)」とする。

5 第2項及び第3項に定めるもののほか、第1項の承認を受けた法人が、当該承認を受けた後に終了した各事業年度の所得について、同項の規定の適用を受けることをやめようとする場合の手続その他同項及び前項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

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租税特別措置法施行令

(法人税率の特例の適用を受ける医療法人の要件等)
第39条の25
 法第67条の2第1項に規定する政令で定める要件は、次に掲げる要件とする。

一 各事業年度においてその事業及び医療施設が医療の普及及び向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に著しく寄与するものとして厚生労働大臣が財務大臣と協議して定める基準を満たすものである旨の厚生労働大臣の当該各事業年度に係る証明書の交付を受けること。

二 その運営組織が適正であるとともに、その理事、監事、評議員その他これらの者に準ずるもの(以下この項において「役員等」という。)のうち親族関係を有する者及びこれらと次に掲げる特殊の関係がある者(以下次号において「親族等」という。)の数がそれぞれの役員等の数のうちに占める割合が、いずれも三分の一以下であること。

イ 当該親族関係を有する役員等と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者

ロ 当該親族関係を有する役員等の使用人及び使用人以外の者で当該役員等から受ける金銭その他の財産によつて生計を維持しているもの

ハ イ又はロに掲げる者の親族でこれらの者と生計を一にしているもの

三 その設立者、役員等若しくは社員又はこれらの者の親族等に対し、施設の利用、金銭の貸付け、資産の譲渡、給与の支給、役員等の選任その他財産の運用及び事業の運営に関して特別の利益を与えないこと。

四 その寄附行為又は定款において、当該法人が解散した場合にその残余財産が国若しくは地方公共団体又は他の医療法人(財団たる医療法人又は社団たる医療法人で持分の定めがないものに限る。)に帰属する旨の定めがあること。

五 当該法人につき法令に違反する事実、その帳簿書類に取引の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装して記録又は記載をしている事実その他公益に反する事実がないこと。

2 法第67条の2第1項の承認を受けようとする医療法人は、次に掲げる事項を記載した申請書を、納税地の所轄税務署長を経由して、国税庁長官に提出しなければならない。

一 申請者の名称及び納税地

二 代表者の氏名

三 その設立の年月日

四 申請者が現に行つている事業の概要

五 その他参考となるべき事項

3 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。

一 その寄附行為又は定款の写し

二 その申請時の直近に終了した事業年度に係る第1項第1号に規定する証明書

三 第1項第2号、第3号及び第5号に掲げる要件を満たす旨を説明する書類

4 次の各号に掲げる医療法人は、当該各号に定める日の翌日から三年を経過した日以後でなければ、第2項の申請書を提出することができない。

一 法第67条の2第2項の規定に基づく承認の取消しを受けた医療法人当該取消しの日

二 第六項に規定する届出書を提出した医療法人当該届出書を提出した日

5 法第67条の2第1項の承認を受けた医療法人は、各事業年度終了の日の翌日から三月以内に、当該各事業年度に係る第1項第1号に規定する証明書を、納税地の所轄税務署長を経由して、国税庁長官に提出しなければならない。ただし、当該終了の日において同条第一項に規定する社会医療法人に該当する場合は、この限りでない。

6 法第67条の2第1項の承認を受けた医療法人は、当該承認に係る税率の適用をやめようとする場合には、その旨その他財務省令で定める事項を記載した届出書を、納税地の所轄税務署長を経由して、国税庁長官に提出しなければならない。この場合において、その届出書の提出があつたときは、その提出の日以後に終了する各事業年度の所得については、その承認は、その効力を失うものとする。

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前記ガイドライン

医療機関債の発行における消費者保護について
(平成25年8月9日)
(医政発0809第4号) (各都道府県知事・各地方厚生(支)局長あて厚生労働省医政局長通知)

平成24年9月に内閣府消費者委員会が実施した「医療機関債に関する消費者問題についての提言」及びこれを受けて当省が実施した医療機関債の発行状況に関する調査結果(平成25年3月公表)を踏まえ、今般、医療機関債を発行する場合の消費者保護に関するルールを定めることとし、「「医療機関債」発行等のガイドラインについて」(平成16年医政発第1025003号厚生労働省医政局長通知)の一部を別添のとおり改正することとしたので、御了知の上、更に適正な運用に努められたい。

(別添)
「医療機関債」発行等のガイドラインについて(平成16年医政発第1025003号)」の一部改正

太字は改正部分

「医療機関債」発行等のガイドラインについて(平成16年医政発第1025003号)」の一部改正
改正後 現行
「医療機関債」発行等のガイドラインについて 「医療機関債」発行等のガイドラインについて
「これからの医業経営の在り方に関する検討会」最終報告書(平成15年3月)において、「医業経営の安定性を高める方策の一つとして、資金調達手段の多様化を図るため、直接金融の一手法としての医療機関債の発行を円滑化するとともに、自己責任の下での適正な発行を可能とする観点から、医療機関債発行のためのルール等を明確化するガイドライン等の制定が必要である」との提言がなされたことを受け、医療機関を開設する医療法人が債券を発行するに当たり、遵守すべきルール及び留意点を明らかにした「医療機関債」発行のガイドラインを取りまとめたところである。  「これからの医業経営の在り方に関する検討会」最終報告書(平成15年3月)において、「医業経営の安定性を高める方策の一つとして、資金調達手段の多様化を図るため、直接金融の一手法としての医療機関債の発行を円滑化するとともに、自己責任の下での適正な発行を可能とする観点から、医療機関債発行のためのルール等を明確化するガイドライン等の制定が必要である」との提言がなされたことを受け、医療機関を開設する医療法人が債券を発行するに当たり、遵守すべきルール及び留意点を明らかにした「医療機関債」発行のガイドラインを取りまとめたところである。
さらに、平成23年4月8日に閣議決定された「規制・制度改革に係る方針」において、「医療法人の再生支援・合併における諸規制の見直し」として、医療法人が他の医療法人に融資又は与信を行うことを認めることの必要性について検討することとされたことを受け、医療機関債の購入により、剰余金配当禁止の趣旨に反することなく医療法人が他の医療法人に融資を行うことができる場合のルールを定めることとし、前記ガイドラインと合わせて、「「医療機関債」発行等のガイドライン」として別添のとおり取りまとめたので、主な関連規定(参考)とあわせ、貴管下に主たる事務所を有する医療法人に対して周知いただくとともに、御指導方よろしくお願いする。 さらに、平成23年4月8日に閣議決定された「規制・制度改革に係る方針」において、「医療法人の再生支援・合併における諸規制の見直し」として、医療法人が他の医療法人に融資又は与信を行うことを認めることの必要性について検討することとされたことを受け、医療機関債の購入により、剰余金配当禁止の趣旨に反することなく医療法人が他の医療法人に融資を行うことができる場合のルールを定めることとし、前記ガイドラインと合わせて、「「医療機関債」発行等のガイドライン」として別添のとおり取りまとめたので、主な関連規定(参考)とあわせ、貴管下に主たる事務所を有する医療法人に対して周知いただくとともに、御指導方よろしくお願いする。
別添 別添
このガイドラインは、医療機関を開設する医療法人が、資金調達のため債券を発行するに当たり、適切なリスクマネジメントの下、関係法令に照らし適正かつ円滑になされることに資する観点から、債券の発行から償還に至るまでの各種手続き等に関し、購入者の自主的な判断のための情報の開示を始め医療法人が遵守すべきルール及び留意点を明らかにするとともに、医療機関債を購入することができる医療法人の条件等を定めるものであること。 このガイドラインは、医療機関を開設する医療法人が、資金調達のため債券を発行するに当たり、適切なリスクマネジメントの下、関係法令に照らし適正かつ円滑になされることに資する観点から、債券の発行から償還に至るまでの各種手続き等に関し、購入者の自主的な判断のための情報の開示を始め医療法人が遵守すべきルール及び留意点を明らかにするとともに、医療機関債を購入することができる医療法人の条件等を定めるものであること。
また、医療法人がこのガイドラインを遵守しないときは、都道府県知事から当該医療法人に対し、医療法(昭和23年法律第205号)第64条第1項の規定に基づく医療機関債発行停止などの改善命令が行われる場合があること。
第1 医療機関債の定義 第1 医療機関債の定義
1 このガイドラインにおいて、医療機関債とは、医療機関を開設する医療法人(医療法第39条の医療法人をいう。以下同じ。)が、民法上の消費貸借として行う金銭の借入れに際し、金銭を借入れたことを証する目的で作成する証拠証券をいうものであること。 1 このガイドラインにおいて、医療機関債とは、医療機関を開設する医療法人(医療法(昭和23年法律第205号)第39条の医療法人をいう。以下同じ。)が、民法上の消費貸借として行う金銭の借入れに際し、金銭を借入れたことを証する目的で作成する証拠証券をいうものであること。
2 医療機関債は、借入金の返還請求等の権利を表象している点で講学上の有価証券に該当し得るが、金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条に規定する同法の有価証券には該当しないものであること。 2 (略)
第2 医療機関債を発行するに当たって遵守すべき事項等 第2 遵守すべき事項等
1 医療機関債を発行できる医療法人 1 医療機関債を発行できる医療法人
① 医療法人は、医療機関債の発行に当たっては、「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」(昭和29年法律第195号。以下「出資法」という。)及び医療法その他法令に抵触しないようにしなければならないものであること。その際、当該医療法人が医療機関債を発行する年度の前年度から遡って3年度以上税引前純損益が黒字であるなど経営成績が堅実であることが望ましいものであること。 ① (略)
② 医療法人運営管理指導要綱(平成2年3月1日付健政発第110号「病院又は老人保健施設等を開設する医療法人の運営管理指導要綱の制定について」の別添。以下「運営管理指導要綱」という。)の「Ⅰ 組織運営 2 役員 (6)監事」においては、負債100億円以上の医療法人については、公認会計士又は監査法人による監査あるいは指導を受けることが望ましいこととされており、医療機関債を発行する医療法人は、医療機関債の発行により負債総額が100億円以上となる場合を含め負債総額が100億円以上である場合又は一会計年度における発行総額が1億円以上(ただし、銀行がその全額を引き受ける場合は除く。) 若しくは 一会計年度における 購入人数が50人以上である場合には、公認会計士又は監査法人による監査を受けるものとすること。なお、これらの場合のほかも、医療法人が医療機関債を発行するときは、公認会計士又は監査法人による監査を受けることが望ましいものであることに留意すること。 ② 医療法人運営管理指導要綱(平成2年3月1日付健政発第110号「病院又は老人保健施設等を開設する医療法人の運営管理指導要綱の制定について」の別添。以下「運営管理指導要綱」という。)の「Ⅰ 組織運営 2 役員 (6)監事」においては、負債100億円以上の医療法人については、公認会計士又は監査法人による監査あるいは指導を受けることが望ましいこととされており、医療機関債を発行する医療法人は、医療機関債の発行により負債総額が100億円以上となる場合を含め負債総額が100億円以上である場合又はそれぞれ1回当たりの発行総額が1億円以上若しくは購入人数が50人以上である場合には、公認会計士又は監査法人による監査を受けるものとすること。なお、これらの場合のほかも、医療法人が医療機関債を発行するときは、公認会計士又は監査法人による監査を受けることが望ましいものであることに留意すること。
2 借入金たる性格の明確化 2 借入金たる性格の明確化
① 医療機関債は、資金を借り入れる医療法人の資産の取得の利便のために発行するものとし、資産の取得以外の目的のためには発行しないものとすること。その発行に当たっては、金銭消費貸借契約に基づく医療法人の借入金を証するものである旨を、発行の目的、対象等とあわせて後記4①の発行要項等に明確に定めるとともに、発行対象者に周知する手段を講ずるものとすること。 ① (略)
② 医療法人が医療機関債の発行により資金調達を行うに当たっては、出資法第1条(出資金の受入の制限)及び第2条(預り金の禁止)に抵触しないよう留意するものとし、その際、出資法第2条に関しては、金融庁の「事務ガイドライン」(金融庁ホームページ:http://www.fsa.go.jp)第三分冊金融会社関係の「2 預かり金関係」を参考にすること。 ② (略)
3 医療法人の内部手続 3 医療法人の内部手続
① 医療法人が、医療機関債を発行して行う金銭の借入れは、運営管理指導要綱の「Ⅲ 管理 3 会計管理 (3)債権債務の状況」にいう借入金に該当することから、社団の形態をとる医療法人にあっては理事会及び社員総会の議決(評議員会を有するものは、その 同意)を経て行うものとし、財団の形態をとる医療法人にあっては理事会及び評議員会の議決を経て行うものとすること。 ① 医療法人が、医療機関債を発行して行う金銭の借入れは、運営管理指導要綱の「Ⅲ 管理 3 会計管理 (3)債権債務の状況」にいう借入金に該当することから、社団の形態をとる医療法人にあっては理事会及び社員総会の議決(評議員会を有するものは、その 議決)を経て行うものとし、財団の形態をとる医療法人にあっては理事会及び評議員会の議決を経て行うものとすること。
② 医療法人は、医療法第41条及び医療法施行規則(昭和23年厚生省令第50号。以下「規則」という。)第30条の34の規定を常時満たすことが必要であり、医療機関債の発行により資金調達をした場合においても、同様であること。 ② (略)
医療機関債の発行前の勧誘を行う1か月前までに後記4①の発行要項等及び直近の3会計年度の財務状況を記載した書類を監督庁に届けること。
医療機関債を発行した場合には、当該発行した医療機関債に関する情報を事業報告書に記載すること。
4 発行要項の策定等による情報開示 4 発行要項の策定等による情報開示
① 医療機関債を発行するに当たって、医療法人は、次のものを作成するものとすること。 ① 医療機関債を発行するに当たっては、医療法人は、 発行要項(借入金の目的である事業の概要や償還資金の調達方法、発行期間等を記した購入申込者向けの説明書であって中長期的な事業計画との関連での資金の償還に係る計画を含むもの。)を作成するものとすること。 この発行要項においては、医療機関債は金融商品取引法の適用がなく、その定める手続によらないものであることを明記するものとすること
ア 発行要項(発行総額、申込単位、申込期間、利率、払込期日、申込取扱場所、申込みの取扱方法、資金使途、償還の方法及び期限、利息支払の方法及び期限、中途換金、第三者への譲渡制限、担保、財務情報の開示など財務上の特約、期限の利益喪失に関する特約、債権者集会に関する事項、その他医療機関債の購入申込者に必要な事項について記載したもの。)
イ 発行説明書(医療機関債のリスク、購入者が支払うべき手数料等がある場合にはその額又は計算方法、その他医療機関債に関する説明に必要な事項について記載したもの。)
ウ 事業計画書及び償還資金の調達方法(中長期的な事業計画との関連での資金の償還に係る計画を含む。)を記した購入申込者向けの説明書
なお、発行要項において、医療機関債は金融商品取引法の適用がなく、その定める手続によらないものであること、また、公認会計士又は監査法人の監査を受けていない場合にはその旨をそれぞれ明記するものとすること。
② 医療法人は、発行 前の勧誘 時点において、前記①の発行要項の他、法定の事業報告書、財産目録、貸借対照表損益計算書及び監事の監査報告書を購入対象者に対して開示するものとすること。 ② 医療法人は、発行時点において、前記①の発行要項の他、法定の事業報告書、財産目録、貸借対照表及び損益計算書に加えて、事業計画書等を作成し、購入申込者に対して開示するものとすること。
5 発行条件等 5 発行条件等
(1) 利率等 (1) 利率等
① 利率等の条件は、一回の発行に当たり同一であるものとすることとし、一般の購入者と医療法人の役員及び当該役員の同族関係者との間で、差異を設けてはならないこと。 ① (略)
なお、医療法人の役員及び当該役員の同族関係者について利率等に差異を設けることは、医療機関債の発行主体が、社会医療法人又は特定医療法人であるときは規則第30条の35の2第1項第1号ヘ又は租税特別措置法施行令(昭和32年政令第43号)第39条の25第1項第3号にいう「特別の利益の付与」に該当する可能性があることに留意すること。
② 利率の決定に当たっては、発行予定日2カ月前発表の新発長期国債利回りに1%を上乗せしたものを標準利率とし、その標準利率の2倍に相当する率又は標準利率に2%を上乗せした率のいずれか低い方の率を限度とすることが適当であることに留意すること。 ② (略)
(2) 購入対象者及び勧誘方法等 (2) 購入者の範囲
①   医療機関債の購入対象者は、当該法人の役職員やその縁者、地域住民、銀行、その他後記第3で示す条件に該当する医療法人等が考えられること。
ただし、医療機関債を発行する医療法人の役員及び当該役員の同族関係者を始めとする相互に特殊な関係をもつ特定の同族グループに限定しないものとすること。 医療法人の役員及び当該役員の同族関係者を始めとする相互に特殊な関係をもつ特定の同族グループに限定しないものとすること。
② 医療機関債購入の勧誘については、医療法人自らが行うこととし、委託してはならないこと。ただし、銀行に対する勧誘は除く。
③ 医療機関債購入の勧誘については、購入対象者に対して誠実かつ公正に、遂行しなければならないこと。
④  医療機関債の購入又はその勧誘に関して、購入対象者に対して虚偽のことを告げる行為を行ってはならないこと。
⑤ 購入対象者に対し、不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤解をさせるおそれのあることを告げて医療機関債の購入を勧誘する行為をしてはならないこと。
⑥ 医療機関債の購入の勧誘を受けた者が医療機関債を購入しない旨の意思(当該債権の勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示したにもかかわらず、当該勧誘を継続する行為をしてはならないこと。
⑦ 医療機関債の購入について、購入対象者の知識、経験、財産の状況及び医療機関債を購入する目的に照らして不適当と認められる勧誘を行って購入者の保護に欠けること、又は欠けるおそれがあることをしないこと。
(3) 譲渡制限 (3) 譲渡制限
購入人数が49人以下の医療機関債については、譲渡(贈与・寄付による名義の変更を含む。)を原則禁止とすること。ただし、購入者が自らの保有する医療機関債を一人に対し一括して譲渡する場合は除く。なお、この場合、譲渡しようとする購入者は、医療法人に協議し、理事会の承認を得ていることが望ましいこと。 医療機関債の譲渡制限については、医療法人の適正な運営の観点を十分に踏まえ、対応するものとする。
② 医療機関債の譲渡を制限する場合は、民法等関係法令を踏まえ、その制限の内容、制限下において譲渡する際に必要な手続等について、あらかじめ定めた上で発行要項及び債券面に譲渡制限の事実及び譲渡承認方法について記載するものとすること。 ② 医療機関債の譲渡を制限する場合は、民法等関係法令を踏まえ、その制限の内容、制限下において譲渡する際に必要な手続き等について、あらかじめ定めておくものとすること。
(削除) (4) 明示
前記の内容については、前記4①の発行要項に明示した上で債券を発行するものとすること。あわせて、その内容を当該医療機関のホームページに掲げること等により明示することが望ましいこと。
6 債券購入者等との関係 6 債券購入者等との関係
(1) 診療差別の排除 (1) 診療差別の排除
① 医療法人が、開設する医療機関の施設内に前記4①の発行要項等を掲示することは差し支えないが、当該医療機関の患者・家族等に対し、医療機関債の購入を強制したり、又は強制しているとの誤解を受けることがないようにするものとすること。 ① (略)
② 医療法人が、医療機関債の購入者に対して、利子の支払の他に経済的利益を付与する際には、当該経済的利益は健康保険法(大正11年法律第70号)その他法令の規定に基づく医療に係るものであってはならないものであること。 ② 医療法人が、医療機関債の購入者に対して、利子の支払いの他に経済的利益を付与する際には、当該経済的利益は健康保険法(大正11年法律第70号)その他法令の規定に基づく医療に係るものであってはならないものであること。
(2) 経営介入の排除 (2) 経営介入の排除
① 医療機関債の購入者は、設定された金利等を受け取り、償還期日が到達した際、表示された債務の償還を受ける権利があるのみであり、その購入をもって法的に医療法人の経営に影響を及ぼす立場に立つものではないこと。 ① (略) 
② 購入者1人当たりの購入口数又は購入額に上限を設けることは、差し支えないものであること。 ② (略)
(3) 決算期ごとの情報の開示 (3) 決算期ごとの情報の開示
① 医療法第51条の2の規定により、医療法人は、事業報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書及び監事の監査報告書等を各事務所に備えて置き、請求があった場合には、正当な理由がある場合を除いて、これを閲覧に供しなければならないものであること。その際、医療法人は、これらに加え、医療機関債の資金の使途又は取得した資産の状況、直近の3会計年度の財務状況を記載した書類についても、法定の書類と同様に毎年作成し、決算期ごと、債権者に対して情報提供を行うものとすること。 ① 医療法第51条の2の規定により、医療法人は、事業報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書及び監事の監査報告書等を各事務所に備えて置き、請求があった場合には、正当な理由がある場合を除いて、これを閲覧に供しなければならないものであること。その際、医療法人は、これらに加え、 事業計画書等についても、これら法定の書類と同様に毎年作成し、決算期ごと、債権者に対して情報提供を行うものとすること。
② 前記①の開示の方法については、ホームページ等で公開することによることとしても差し支えないものであること。 ② (略)
(4) 条件の変更 (4) 条件の変更
医療機関債の発行の際に明示した条件(利率、償還期日等)を変更するときは、医療法人は、購入者全員による集会の開催等により購入者の同意を得るものとし、その同意を得る方法については、これをあらかじめ定めた上、前記4①の発行要項に明示するものとすること。 (略)
7 償還 7 償還
(1) 繰上償還 (1) 繰上償還
医療法人が、満期日前に医療機関債の償還をしようとする場合は、あらかじめ購入者全員に対する説明と同意を得るものとし、その同意を得る方法については、これをあらかじめ定めた上、前記4①の発行要項に明示するものとすること。 (略)
(2) 期中償還 (2) 期中償還
満期日前に、 次に掲げる理由により、購入者又はその相続人からの医療機関債の償還の申出があった場合には、医療法人が買入れ償還することができるものであること 満期日前に、購入者の死亡等の理由により、相続人からの医療機関債の償還の申し出があった場合には、医療法人が買入れ償還することができるものであること。
ア 購入者が死亡したため
イ 購入者が破産宣告を受けたため
ウ 購入者が疾病又は障害により生計を維持できなくなったため
エ その他アからウまでに準ずる理由として発行者が認めたもの
第3 医療機関債を購入する医療法人について 第3 医療機関債を購入する医療法人について
医療法人が他の医療法人に融資を行うことは原則として認められないが、次のいずれも満たす場合に限り、医療機関債を購入することができる。 (略)
1 保有することができる医療機関債は償還期間が10年以内のものであって、かつ、一つの医療法人が発行するものであること。
2 同一の医療法人が発行する新たな医療機関債については、保有する医療機関債の償還が終了してから1年が経過するまでの間は購入することができないものであること。
3 医療機関債を購入する医療法人は、医療機関債の発行により資産の取得が行われる医療機関と同一の二次医療圏内に自らの医療機関を有しており、これらの医療機関が地域における医療機能の分化・連携に資する医療連携を行っており、かつ、当該医療連携を継続することが自らの医療機関の機能を維持・向上するために必要なものであること。
4 医療機関債を購入する前年度の貸借対照表上の総資産額に占める純資産額の割合が20%以上であること。
5 医療機関債の購入額は、前記4の純資産額を超えず、かつ1億円未満であること。
6 医療機関債の購入に当たっては、社団医療法人にあっては、理事会及び社員総会の議決(評議員会を有するものは、さらにその同意)を経て行うものとし、財団医療法人にあっては、理事会及び評議員会の議決を経て行うものとすること。
7 医療機関債を保有する医療法人は、当該保有する医療機関債に関する情報を事業報告書に記載すること。
(削除) 附 則
このガイドラインについては、公表後3年を目途として、その内容に検討を加え、その結果について見直すものとすること。
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