医療法通知

 医療法人の機関について 医政発0325第3号平成28年3月25日:改正有:医政発0330第33号平成30年3月30日

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医療法人の機関について 医政発0325第3号平成28年3月25日:改正有:医政発0330第33号平成30年3月30日

取扱い業務の図示イメージ

医政発0325第3号 平成28年3月25日
各都道府県知事殿 厚生労働省医政局長(公印省略)
改正がありました。
最終改正:医政発0330第33号平成30年3月30日(改正後全文pdf1,243KB164頁)

医療法人の機関について
 昨年9月28 日に公布された「医療法の一部を改正する法律」(平成27年法律第74号。以下「改正法」という。)により医療法(昭和23年法律第205号。以下「法」という。)が改正され、医療法人の機関(社員総会、評議員、評議員会、理事、理事会及び監事)に関する規定が一般社団法人・一般財団法人と同様に整備され、本日公布された「医療法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」(平成28年政令第81号)により、当該規定については本年9月1日(以下「施行日」という。)から施行することとされたところである。
 これに伴い「医療法の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係政令の整備及び経過措置に関する政令」(平成28年政令第82号)及び
「医療法施行規則の一部を改正する省令」(平成28年厚生労働省令第40号)が本日公布され、医療法人の機関に関する規定については、施行日から施行することとされたところである。
 これらの施行に当たって、医療法人の機関に関する規定等の内容及びこれらの施行に伴い改正する医療法人の定款例及び寄附行為例並びに既往通知について下記のとおり整理し、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の4第1項の規定に基づく技術的助言として通知するので、御了知の上、適正な運用に努められたい。

第1 医療法人の機関に関する規定等の内容について

1 機関の設置について(法第46条の2関係)

(1) 社団たる医療法人は、社員総会、理事、理事会及び監事を置かなければならないこと。

(2) 財団たる医療法人は、評議員、評議員会、理事、理事会及び監事を置かなければならないこと。

2 社員総会に関する事項について(法第46条の3から第46条の3の6関係)

(1) 社員総会の招集・開催について

① 社団たる医療法人の理事長は、少なくとも毎年1回、定時社員総会を開かなければならないこと。また、理事長は、必要があると認めるときは、いつでも臨時社員総会を招集することができること。

② 理事長は、総社員の5分の1以上の社員から社員総会の目的である事項を示して臨時社員総会の招集を請求された場合には、請求のあった日から20日以内に、これを招集しなければならないこと。ただし、総社員の5分の1の割合については、定款でこれを下回る割合を定めることができること。

③ 社員総会の招集の通知は、その社員総会の日より少なくとも5日前に、その社員総会の目的である事項を示し、定款で定めた方法に従って行わなければならないこと。

(2) 社員総会の議長について

① 議長は、社員総会において選任すること。

② 議長は、社員総会の秩序を維持し、議事を整理すること。

③ 議長は、その命令に従わない者その他社員総会の秩序を乱す者を退場させることができること。

(3) 社員総会の決議について

① 社員総会は、法に規定する事項及び定款で定めた事項について決議をすることができること。

② 法の規定により社員総会における決議を必要とする事項について、理事、理事会その他社員総会以外の機関が決定することができることを内容とする定款の定めは、その効力を有しないこと。

③ 決議は、社員総会の招集通知によりあらかじめ通知した事項についてのみ行うことができること。ただし、定款に別段の定めがあるときは、この限りでないこと。

④ 社員は、各一個の議決権を有すること。

⑤ 社員総会は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の過半数の出席がなければ、その議事を開き、決議をすることができないこと。

⑥ 社員総会の議事は、法又は定款に別段の定めがある場合を除き、出席者の議決権の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによること。

⑦ ⑥の場合において、議長は、社員として議決に加わることができないこと。

⑧ 社員総会に出席しない社員は、書面で、又は代理人によって議決をすることができること。ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでないこと。

⑨ 社員総会の決議について特別の利害関係を有する社員は、議決に加わることができないこと。

(4) 社員総会の議事録について

① 社員総会の議事については、次に定めるところにより、議事録を作成しなければならないこと。

イ 書面又は電磁的記録をもって作成すること。

ロ 次に掲げる事項を内容とするものであること。

(イ) 開催された日時及び場所(当該場所に存在しない理事、監事又は社員が出席した場合における当該出席の方法を含む。)

(ロ) 議事の経過の要領及びその結果

(ハ) 決議を要する事項について特別の利害関係を有する社員があるときは、当該社員の氏名

(ニ) 次のことについて、述べられた意見又は発言の内容の概要

・4の(3)の③について、監事が述べた意見

・4の(3)の④について、監事を辞任した者が述べた意見

・7の(1)の④について、監事が行った報告

・7の(1)の⑥について、監事が行った報告

・7の(4)の③について、監事が述べた意見

(ホ) 出席した理事又は監事の氏名

(ヘ) 議長の氏名

(ト) 議事録の作成に係る職務を行った者の氏名

② 議事録は、社員総会の日から10 年間、主たる事務所に備え置かなければならないこと。また、その写しを、社員総会の日から5年間、従たる事務所に備え置かなければならないこと。ただし、議事録が電磁的記録をもって作成 されている場合であって、従たる事務所において③のロの請求に応じることを可能とするため、電子計算機を電気通信回線で接続した電子情報処理組織を使用する方法であって、当該電子計算機に備えられたファイルに記録された情報の内容を電気通信回線を通じて従たる事務所において使用される電子計算機に備えられたファイルに当該情報を記録する措置をとっているときは、この限りでないこと。

③ 社員及び債権者は、医療法人の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができること。

イ 議事録が書面をもって作成されているときは、当該書面又は当該書面の写しの閲覧又は謄写の請求

ロ 議事録が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を紙面又は映像面に表示する方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求

(5) その他

① 社団たる医療法人は、社員名簿を備え置き、社員の変更があるごとに必要な変更を加えなければならないこと。

② 理事及び監事は、社員総会において、社員から特定の事項について説明を求められた場合には、当該事項について必要な説明をしなければならないこと。ただし、当該事項が社員総会の目的である事項に関しないものである場 合その他次に掲げる正当な理由がある場合には、この限りでないこと。

イ 社員が説明を求めた事項について説明をすることにより社員の共同の利益を著しく害する場合

ロ 社員が説明を求めた事項について説明をするために調査をすることが必要である場合。ただし、次に掲げる場合を除く。

(イ) 当該社員が社員総会の日より相当の期間前に当該事項を医療法人に対して通知した場合

(ロ) 当該事項について説明をするために必要な調査が著しく容易である場合

ハ 社員が説明を求めた事項について説明をすることにより医療法人その他の者(当該社員を除く。)の権利を侵害することとなる場合

ニ 社員が当該社員総会において実質的に同一の事項について繰り返して説明を求める場合

ホ イからニまでに掲げる場合のほか、社員が説明を求めた事項について説明をしないことにつき正当な理由がある場合

③ 社団たる医療法人の社員には、自然人だけでなく法人(営利を目的とする法人を除く。)もなることができること。

3 評議員及び評議員会に関する事項について(法第46条の4から第46条の4の7関係)

(1) 評議員について

① 評議員となる者は、次に掲げる者とすること。

イ 医療従事者のうちから、寄附行為の定めるところにより選任された者

ロ 病院、診療所又は介護老人保健施設の経営に関して識見を有する者のうちから、寄附行為の定めるところにより選任された者

ハ 医療を受ける者のうちから、寄附行為の定めるところにより選任された者

ニ イからハまでに掲げる者のほか、寄附行為の定めるところにより選任された者

② ただし、次に該当する者は評議員となることができないこと。

イ 法人

ロ 成年被後見人又は被保佐人

ハ 次の法律の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して2年を経過しない者医療法、医師法(昭和23年法律第201号)、歯科医師法(昭和23年法律第202号)、あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(昭和22年法律第217号)、栄養士法(昭和22年法律第245号)、保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)、歯科衛生士法(昭和23年法律第204号)、診療放射線技師法(昭和26年法律第226号)、歯科技工士法(昭和30年法律第168号)、臨床検査技師等に関する法律(昭和33年法律第76号)、薬剤師法(昭和35年法律第146号)、理学療法士及び作業療法士法(昭和40年法律第137号)、柔道整復師法(昭和45年法律第19号)、視能訓練士法(昭和46年法律第64号)、臨床工学技士法(昭和62年法律第60号)、義肢装具士法(昭和62年法律第61号)、救急救命士法(平成3年法律第36号)、介護保険法(平成9年法律第123号)、精神保健福祉法(平成9年法律第131号)、言語聴覚士法(平成9年法律第132号)

ニ ハに該当する者を除くほか、刑法等において禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者

③ 評議員は、当該財団たる医療法人の役員又は職員を兼ねてはならないこと。

④ 財団たる医療法人と評議員との関係は、民法(明治29 年法律第89 号)の委任に関する規定に従うこと。

⑤ 評議員会は、理事の定数を超える数の評議員をもって組織すること。ただし、法第46 条の5第1項ただし書の認可を受け、理事が1人又は2人である医療法人にあっては、評議員は3人以上とすること。

(2) 評議員会の招集・開催について

① 財団たる医療法人の理事長は、少なくとも毎年1回、定時評議員会を開かなければならないこと。また、理事長は、必要があると認めるときは、いつでも臨時評議員会を招集することができること。

② 理事長は、総評議員の5分の1以上の評議員から評議員会の目的である事項を示して評議員会の招集を請求された場合には、請求のあった日から20日以内に、これを招集しなければならないこと。ただし、総評議員の5分の1の割合については、寄附行為でこれを下回る割合を定めることができること。

③ 評議員会の招集の通知は、その評議員会の日より少なくとも5日前に、その評議員会の目的である事項を示し、寄附行為で定めた方法に従って行わなければならないこと。

(3) 評議員会の議長について
 評議員会に議長を置くこと。議長は、評議員の互選によって定めること。

(4) 評議員会の決議について

① 評議員会は、法に規定する事項及び寄附行為で定めた事項に限り、決議することができること。

② 法の規定により評議員会の決議を必要とする事項について、理事、理事会その他の評議員会以外の機関が決定することができることを内容とする寄附行為の定めは、その効力を有しないこと。

③ 決議は、評議員会の招集通知によりあらかじめ通知した事項についてのみ行うことができること。ただし、寄附行為に別段の定めがあるときは、この限りでないこと。

④ 評議員会は、総評議員の過半数の出席がなければ、その議事を開き、決議をすることができないこと。

⑤ 評議員会の議事は、法に別段の定めがある場合を除き、出席者の議決権の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによること。

⑥ ⑤の場合において、議長は、評議員として議決に加わることができないこと。

⑦ 評議員会の決議について特別の利害関係を有する評議員は、議決に加わることができないこと。

(5) 評議員会の意見聴取等について

① 理事長は、医療法人が次に掲げる行為をするには、あらかじめ、評議員会の意見を聴かなければならないこと。

イ 予算の決定又は変更

ロ 借入金(当該会計年度内の収入をもって償還する一時の借入金を除く。)の借入れ

ハ 重要な資産の処分

ニ 事業計画の決定又は変更

ホ 合併及び分割

ヘ 目的たる業務の成功の不能による解散

ト その他医療法人の業務に関する重要事項として寄附行為で定めるもの

② ①のイからトまでに掲げる事項については、評議員会の決議を要する旨を寄附行為で定めることができること。

③ 評議員会は、医療法人の業務若しくは財産の状況又は役員の業務執行の状況について、役員に対して意見を述べ、若しくはその諮問に答え、又は役員から報告を徴することができること。

④ 理事長は、毎会計年度終了後3月以内に、決算及び事業の実績を評議員会に報告し、その意見を求めなければならないこと。

(6) 評議員会の議事録について

① 評議員会の議事については、次に定めるところにより、議事録を作成しなければならないこと。

イ 書面又は電磁的記録をもって作成すること。

ロ 次に掲げる事項を内容とするものであること。

(イ) 開催された日時及び場所(当該場所に存在しない理事、監事又は評議員が出席した場合における当該出席の方法を含む。)

(ロ) 議事の経過の要領及びその結果

(ハ) 決議を要する事項について特別の利害関係を有する評議員があるときは、当該評議員の氏名

(ニ) 次のことについて、述べられた意見又は発言の内容の概要

・4の(3)の③について、監事が述べた意見

・4の(3)の④について、監事を辞任した者が述べた意見

・7の(1)の④について、監事が行った報告

・7の(1)の⑥について、監事が行った報告

・7の(4)の③について、監事が述べた意見

(ホ) 出席した評議員、理事又は監事の氏名

(ヘ) 議長の氏名

(ト) 議事録の作成に係る職務を行った者の氏名

② 議事録は、評議員会の日から10 年間、主たる事務所に備え置かなければならないこと。また、その写しを、評議員会の日から5年間、従たる事務所に備え置かなければならないこと。ただし、議事録が電磁的記録をもって作成 されている場合であって、従たる事務所において③のロの請求に応じることを可能とするため、電子計算機を電気通信回線で接続した電子情報処理組織を使用する方法であって、当該電子計算機に備えられたファイルに記録された情報の内容を電気通信回線を通じて従たる事務所において使用される電子計算機に備えられたファイルに当該情報を記録する措置をとっているときは、この限りでないこと。

③ 評議員及び債権者は、医療法人の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができること。

イ 議事録が書面をもって作成されているときは、当該書面又は当該書面の写しの閲覧又は謄写の請求

ロ 議事録が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を紙面又は映像面に表示する方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求

4 役員の選任及び解任に関する事項について(法第46条の5から第46条の5の4関係)

(1) 役員の選任について

① 医療法人には、役員として、理事3人以上及び監事1人以上を置かなければならないこと。ただし、理事については、都道府県知事の認可を受けた場合は、1人又は2人の理事を置けば足りること。

② 社団たる医療法人の役員は、社員総会の決議によって選任すること。

③ 財団たる医療法人の役員は、評議員会の決議によって選任すること。

④ 医療法人と役員の関係は、民法の委任に関する規定に従うこと。

⑤ 3の(1)の②のイからニまでに該当する者は、役員になることができないこと。

⑥ 医療法人は、その開設する全ての病院、診療所又は介護老人保健施設(指定管理者として管理する病院等を含む。)の管理者を理事に加えなければならないこと。ただし、医療法人が病院、診療所又は介護老人保健施設を2以上 開設する場合において、都道府県知事の認可を受けたときは、管理者(指定管理者として管理する病院等の管理者を除く。)の一部を理事に加えないことができること。また、管理者たる理事は、管理者の職を退いたときは、理事の職を失うものとすること。ただし、理事の職への再任を妨げるものではないこと。

⑦ 監事は、当該医療法人の理事又は職員を兼ねてはならないこと。

(2) 役員の任期等について

① 役員の任期は、2年を超えることはできないこと。ただし、再任を妨げないこと。

② 法又は定款若しくは寄附行為で定めた役員の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した役員は、新たに選任された役員(③の一時役員の職務を行うべき者を含む。)が就任するまで、なお役員としての権利義務を有すること。

③ ②の場合において、医療法人の業務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、都道府県知事は、利害関係人の請求により又は職権で、一時役員の職務を行うべき者を選任しなければならないこと。

④ 理事又は監事のうち、その定数の5分の1を超える者が欠けたときは、1月以内に補充しなければならないこと。

(3) 監事の選任に関する監事の同意等について

① 理事は、監事がある場合において、監事の選任に関する議案を社員総会又は評議員会に提出するには、監事(監事が2人以上ある場合にあっては、その過半数)の同意を得なければならないこと。

② 監事は、理事に対し、監事の選任を社員総会若しくは評議員会の目的とすること又は監事の選任に関する議案を社員総会若しくは評議員会に提出することを請求することができること。

③ 監事は、社員総会又は評議員会において、監事の選任若しくは解任又は辞任について意見を述べることができること。

④ 監事を辞任した者は、辞任後最初に招集される社員総会又は評議員会に出席して、辞任した旨及びその理由を述べることができること。この場合において、理事は、監事を辞任した者に対し、社員総会又は評議員会を招集する旨並びに当該社員総会又は評議員会の日時及び場所を通知しなければならないこと。

(4) 役員の解任について

① 社団たる医療法人の役員は、いつでも、社員総会の決議によって解任することができること。
 ただし、監事を解任する場合は、出席者の3分の2(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の賛成がなければ、決議することができないこと。

② ①により解任された者は、その解任について正当な理由がある場合を除き、社団たる医療法人に対し、解任によって生じた損害の賠償を請求することができること。

③ 財団たる医療法人の役員が次のいずれかに該当するときは、評議員会の決議によって、その役員を解任することができること。ただし、監事を解任する場合は、出席者の3分の2(これを上回る割合を寄附行為で定めた場合にあっては、その割合)以上の賛成がなければ、決議することができないこと。

イ 職務上の義務に違反し、又は職務を怠ったとき。

ロ 心身の故障のため、職務の執行に支障があり、又はこれに堪えないとき。

5 理事に関する事項について(法第46条の6から第46条の6の4関係)

(1) 理事長の代表権等について

① 医療法人の理事のうち一人は、理事長とし、医師又は歯科医師である理事のうちから選出すること。ただし、都道府県知事の認可を受けた場合は、医師又は歯科医師でない理事のうちから選出することができること。

② 理事長は、医療法人を代表し、医療法人の業務に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有すること。

③ ②の権限に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができないこと。

④ 任期の満了又は辞任により退任した理事長は、新たに選任される理事長(⑤の一時理事長の職務を行うべき者を含む。)が就任するまで、なお理事長としての権利義務を有すること。

⑤ 理事長が退任し、新たな理事長が選任されない場合において、医療法人の業務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、都道府県知事は、利害関係人の請求により又は職権で、一時理事長の職務を行うべき者を選任しなければならないこと。

⑥ 医療法人は、理事長がその職務を行うについて第三者に加えた損害を賠償する責任を負うこと。

(2) 理事の責務等について

① 理事は、医療法人に著しい損害を及ぼすおそれのある事実があることを発見したときは、直ちに、当該事実を監事に報告しなければならないこと。

② 理事は、法令及び定款又は寄附行為並びに社員総会又は評議員会の決議を遵守し、医療法人のため忠実にその職務を行わなければならないこと。

③ 理事は、次に掲げる競業及び利益相反取引を行う場合には、理事会において、当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならないこと。

イ 自己又は第三者のためにする医療法人の事業の部類に属する取引

ロ 自己又は第三者のためにする医療法人との取引

ハ 医療法人が当該理事の債務を保証することその他当該理事以外の者との間における医療法人と当該理事との利益が相反する取引

④ 民法第108 条の規定は、理事会の承認を受けた③のロの取引については、適用しないこと。

(3) 社員又は評議員による理事の行為の差止めについて
 社員又は評議員は、理事が医療法人の目的の範囲外の行為その他法令又は定款若しくは寄附行為に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、当該行為によって当該医療法人に回復することができない損害が生ずるおそれがあるときは、当該理事に対し、当該行為をやめることを請求することができること。

(4) 職務代行者の権限及び表見理事長について

① 民事保全法(平成元年法律第91 号)第56 条に規定する仮処分命令により選任された理事又は理事長の職務を代行する者は、仮処分命令に別段の定めがある場合を除き、医療法人の常務に属しない行為をするには、裁判所の許可を得なければならないこと。

② ①に違反して行った理事又は理事長の職務を代行する者の行為は、無効とする。ただし、医療法人は、これをもって善意の第三者に対抗することができないこと。

③ 医療法人は、理事長以外の理事に医療法人を代表する権限を有するものと認められる名称を付した場合には、当該理事がした行為について、善意の第三者に対してその責任を負うこと。

(5) 理事の報酬等
 理事の報酬等(報酬、賞与その他の職務執行の対価として医療法人から受ける財産上の利益をいう。以下同じ。)は、定款又は寄附行為にその額を定めていないときは、社員総会又は評議員会の決議によって定めること。
 ※ 定款若しくは寄附行為又は社員総会若しくは評議員会においては、理事の報酬等の総額を定めることで足り、理事が複数いる場合における理事各人の報酬等の額を、その総額の範囲内で理事会の決議によって定めることは差し支えないこと。
 また、報酬等の総額の上限を超えない限り、毎会計年度の社員総会又は評議員会における決議はしなくても構わないこと。
(参考:新たな公益法人制度への移行等に関するよくある質問(FAQ)(内閣府)問Ⅴ-6-④)

6 理事会に関する事項について(法第46条の7及び第46条の7の2関係)

(1) 理事会の職務について

① 理事会は、全ての理事で組織すること。

② 理事会は、次に掲げる職務を行うこと。

イ 医療法人の業務執行の決定

ロ 理事の職務の執行の監督

ハ 理事長の選出及び解職

③ 理事会は、次に掲げる事項その他の重要な業務執行の決定を理事に委任することができないこと。

イ 重要な資産の処分及び譲受け

ロ 多額の借財

ハ 重要な役割を担う職員の選任及び解任

ニ 従たる事務所その他の重要な組織の設置、変更及び廃止

ホ 8の(2)の⑦の定款又は寄附行為の定めに基づく8の(1)の①の責任の免除

(2) 理事等による理事会への報告について

① 理事長は、医療法人の業務を執行し、3箇月に1回以上、自己の職務の執行の状況を理事会に報告しなければならないこと。ただし、定款又は寄附行為で毎事業年度に4箇月を超える間隔で2回以上その報告をしなければなら ない旨を定めた場合は、この限りでないこと。

② 5の(2)の③のイからハまでに掲げる取引をした理事は、当該取引後、遅滞なく、当該取引についての重要な事実を理事会に報告しなければならないこと。

③ 理事又は監事が理事及び監事の全員に対して理事会に報告すべき事項を通知したときは、当該事項を理事会へ報告することを要しないこと。ただし、①の報告については、これを適用しないこと。

(3) 理事会の招集・開催について

① 理事会は、各理事が招集すること。ただし、理事会を招集する理事を定款若しくは寄附行為又は理事会若しくは評議員会で定めたときは、その理事が招集すること。

② ①のただし書の場合には、理事会を招集する理事(以下「招集権者」という。)以外の理事は、招集権者に対し、理事会の目的である事項を示して、理事会の招集を請求することができること。

③ ②による請求があった日から5日以内に、その請求があった日から2週間以内の日を理事会の日とする理事会の招集の通知が発せられない場合には、その請求をした理事は、理事会を招集することができること。

④ 理事会を招集する者は、理事会の日の1週間(これを下回る期間を定款又は寄附行為で定めた場合にあっては、その期間)前までに、各理事及び各監事に対して理事会を招集する旨の通知を発しなければならないこと。

⑤ ④にかかわらず、理事会は、理事及び監事の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催できること。

(4) 理事会の決議について

① 理事会の決議は、議決に加わることができる理事の過半数(これを上回る割合を定款又は寄附行為で定めた場合にあっては、その割合以上)が出席し、その過半数(これを上回る割合を定款又は寄附行為で定めた場合にあっては、その割合以上)をもって行うこと。

② ①の決議について特別の利害関係を有する理事は、議決に加わることができないこと。

③ 理事会の決議に参加した理事であって(5)の①の議事録に異議をとどめないものは、その決議に賛成したものと推定すること。

④ 理事が理事会の決議の目的である事項について提案をした場合において、当該提案につき理事(当該事項について議決に加わることができるものに限る。)の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたとき(監事が当該提案について異議を述べたときを除く。)は、当該提案を可決する旨の理事会の決議があったものとみなす旨を定款又は寄附行為で定めることができること。

(5) 理事会の議事録等について

① 理事会の議事については、次に定めるところにより、議事録を作成しなければならないこと。

イ 書面又は電磁的記録をもって作成すること。

ロ 次に掲げる事項を内容とするものであること。

(イ) 開催された日時及び場所(当該場所に存在しない理事又は監事が出席した場合における当該出席の方法を含む。)

(ロ) 理事会が次に掲げるいずれかのものに該当するときは、その旨・(3)の②による理事の請求を受けて招集されたもの

・(3)の③により理事が招集したもの

・7の(2)の②による監事の請求を受けて招集されたもの

・7の(2)の③により監事が招集したもの

(ハ) 議事の経過の要領及びその結果

(ニ) 決議を要する事項について特別の利害関係を有する理事があるときは、当該理事の氏名

(ホ) 次のことについて、述べられた意見又は発言の内容の概要

・(2)の②について、理事が行った報告

・7の(1)の④について、監事が行った報告

・7の(2)の①について、監事が述べた意見

(ヘ) ②の定款又は寄附行為の定めがあるときは、理事長以外の理事であって、出席した者の氏名

(ト) 議長の氏名

ハ 次に掲げる場合には、議事録は次に定める事項を内容とすること。

(イ) (4)の④により理事会の決議があったものとみなされた場合 次に掲げる事項

・理事会の決議があったものとみなされた事項の内容

・当該事項の提案をした理事の氏名

・理事会の決議があったものとみなされた日

・議事録の作成に係る職務を行った理事の氏名

(ロ) (2)の③により理事会への報告を要しないものとされた場合 次に掲げる事項

・理事会への報告を要しないものとされた事項の内容

・理事会への報告を要しないものとされた日

・議事録の作成に係る職務を行った理事の氏名

② ①の議事録が書面をもって作成されているときは、出席した理事(定款又は寄附行為で、議事録に署名し、又は記名押印しなければならない者を当該理事会に出席した理事長とする旨の定めがある場合にあっては、当該理事長)及び監事は、これに署名し、又は記名押印しなければならないこと。

③ ①の議事録が電磁的記録をもって作成されている場合における当該電磁的記録に記録された事項については、電子署名をしなければならないこと。電子署名とは、電磁的記録に記録することができる情報について行われる措置であって、当該情報が当該措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであり、かつ、当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること。

④ 医療法人は、理事会の日((4)の④の規定により理事会の決議があったものとみなされた日を含む。)から10 年間、①の議事録又は(4)の④の意思表示を記載し、若しくは記録した書面若しくは電磁的記録(以下、「議事録等」という。)をその主たる事務所に備え置かなければならないこと。

⑤ 社員は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、次に掲げる請求をすることができること。

イ 議事録等が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求

ロ 議事録等が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を紙面又は映像面に表示する方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求

⑥ 評議員は、財団たる医療法人の業務時間内は、いつでも、⑤のイ及びロに掲げる請求をすることができること。

⑦ 債権者は、理事又は監事の責任を追及するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、議事録等について、⑤のイ及びロに掲げる請求をすることができること。

⑧ 裁判所は、⑤及び⑦の請求に係る閲覧又は謄写をすることにより、医療法人に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、その許可をすることができないこと。

7 監事に関する事項について(法第46条の8から第46条の8の3関係)

(1) 監事の職務について
 監事の職務は次のとおりとすること。

① 医療法人の業務を監査すること。

② 医療法人の財産の状況を監査すること。

③ 医療法人の業務又は財産の状況について、毎会計年度、監査報告書を作成し、当該会計年度終了後3月以内に社員総会又は評議員会及び理事会に提出すること。

④ ①又は②による監査の結果、医療法人の業務又は財産に関し不正の行為又は法令若しくは定款若しくは寄附行為に違反する重大な事実があることを発見したときは、これを都道府県知事、社員総会若しくは評議員会又は理事会に報告すること。

⑤ ④の報告をするために必要があるときは、社員総会を招集し、又は理事長に対して評議員会の招集を請求すること。

⑥ 理事が社員総会又は評議員会に提出しようとする議案、書類、電磁的記録その他の資料を調査すること。この場合において、法令若しくは定款若しくは寄附行為に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは、その調査の結果を社員総会又は評議員会に報告すること。

(2) 監事による理事会の招集等について

① 監事は理事会に出席し、必要があると認めるときは、意見を述べなければならないこと。

② 監事は、(1)の④の場合において、必要があると認めるときは、理事(6の(3)の①のただし書の場合には、6の(3)の②の招集権者)に対して、理事会の招集を請求することができること。

③ ②の請求があった日から5日以内に、その請求があった日から2週間以内の日を理事会の日とする理事会の招集の通知が発せられない場合は、その請求をした監事は、理事会を招集することができること。

(3) 監事による理事の行為の差止め及び医療法人と理事との間での訴えにおける法人の代表について

① 監事は、理事が医療法人の目的の範囲外の行為その他法令若しくは定款若しくは寄附行為に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、当該行為によって医療法人に著しい損害が生ずるおそれがあるときは、当該理事に対し、当該行為をやめることを請求することができること。

② ①の場合において、裁判所が仮処分をもって当該理事に対し、その行為をやめることを命ずるときは、担保を立てさせないものとすること。

③ 5の(1)の②にかかわらず、次に掲げる場合には、監事が医療法人を代表すること。

イ 医療法人が理事(理事であった者を含む。ロ及びハにおいて同じ。)に対し、又は理事が医療法人に対して訴えを提起する場合

ロ 社団たる医療法人が8の(7)の①の訴えの提起の請求(理事の責任を追及する訴えの提起の請求に限る。)を受ける場合

ハ 社団たる医療法人が8の(7)の⑪の訴訟告知(理事の責任を追及する訴えに係るものに限る。)並びに8の(7)の⑭の通知及び催告(理事の責任を追及する訴えに係る訴訟における和解に関するものに限る。)を受ける場合

(4) 監事の報酬等について

① 監事の報酬等は、定款又は寄附行為にその額を定めていないときは、社員総会又は評議員会の決議によって定めること。
 ※ 定款若しくは寄附行為又は社員総会若しくは評議員会においては、監事の報酬等の総額を定めることで足り、報酬等の総額の上限を超えない限り、毎会計年度の社員総会又は評議員会における決議はしなくても構わないこと。

② 監事が2人以上ある場合において、各監事の報酬等について定款若しくは寄附行為の定め又は社員総会若しくは評議員会の決議がないときは、当該報酬等は、①の報酬等の範囲内において、監事の協議によって定めること。

③ 監事は、社員総会又は評議員会において、監事の報酬等について意見を述べることができること。

④ 監事がその職務の執行について医療法人に対して次に掲げる請求をしたときは、医療法人は、当該請求に係る費用又は債務が当該監事の職務の執行に必要でないことを証明した場合を除き、これを拒むことができないこと。

イ 費用の前払の請求

ロ 支出した費用及び支出の日以後におけるその利息の償還の請求

ハ 負担した債務の債権者に対する弁済(当該債務が弁済期にない場合にあっては、相当の担保の提供)の請求

8 役員等の損害賠償責任等に関する事項(法第47条から第49条の3関係)

(1) 医療法人に対する役員等の損害賠償責任について

① 医療法人に損害が生じた場合に、医療法人の評議員又は理事若しくは監事がその任務を怠ったときは、医療法人に対し、評議員又は理事若しくは監事は、これによって生じた損害を賠償する責任を負うこと。

② 医療法人の理事が、5の(2)の③に違反して同イの取引をしたときは、当該取引によって理事又は第三者が得た利益の額は、①の損害の額と推定すること。

③ 5の(2)の③のロ又はハの取引によって医療法人に損害が生じたときは、次に掲げる理事は、その任務を怠ったものと推定すること。

イ 5の(2)の③の理事

ロ 医療法人が当該取引をすることを決定した理事

ハ 当該取引に関する理事会の承認の決議に賛成した理事

(2) 医療法人に対する役員等の損害賠償責任の免除について

① (1)の①の責任は、総社員又は総評議員の同意がなければ、免除することができないこと。

② ①にかかわらず、医療法人の評議員又は理事若しくは監事の(1)の①の責任は、当該医療法人の評議員又は理事若しくは監事が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、次のイに掲げる額からロに掲げる額((3)の①において「最低責任限度額」という。)を控除して得た額を限度として、社員総会又は評議員会の決議によって免除することができること。ただし、出席者の3分の2(これを上回る割合を定款又は寄附行為で定めた場合にあっては、その割合)以上の賛成がなければ、決議をすることができないこと。

イ 賠償の責任を負う額

ロ 当該医療法人の評議員又は理事若しくは監事がその在職中に医療法人から職務執行の対価として受け、又は受けるべき財産上の利益の1年間当たりの額に相当する額として③に定める方法により算定される額に、次に掲げる医療法人の評議員又は理事若しくは監事の区分に応じ、次に定める数を乗じて得た額

(イ) 理事長 6

(ロ) 理事長以外の理事であって、次に掲げるもの 4

・理事会の決議によって医療法人の業務を執行する理事として選定されたもの

・当該医療法人の業務を執行した理事(理事長を除く。)

・当該医療法人の職員

(ハ) 評議員又は理事(理事長及び(ロ)に掲げるものを除く。)若しくは監事2

③ ②の評議員又は理事若しくは監事がその在職中に医療法人から職務執行の対価として受け、又は受けるべき財産上の利益の1年間当たりの額に相当する額は、次のイ及びロの合計額とすること。

イ 当該評議員又は理事若しくは監事がその在職中に報酬、賞与その他の職務執行の対価(当該理事が当該医療法人の職員を兼ねている場合における当該職員の報酬、賞与その他の職務執行の対価を含む。)として当該医療法人から受け、又は受けるべき財産上の利益(ロに定めるものを除く。)の額の会計年度(次の(イ)から(ハ)までに掲げる区分の場合に応じ、当該(イ)から(ハ)までに定める日を含む会計年度及びその前の各会計年度に限る。)ごとの合計額(当該会計年度の期間が1年でない場合にあっては、当該合計額を1年当たりの額に換算した額)のうち最も高い額

(イ) ②の社員総会又は評議員会の決議を行った場合 当該社員総会又は評議員会の日

(ロ) ⑦の定款又は寄附行為の定めに基づいて責任を免除する旨の理事会の決議を行った場合 当該決議のあった日

(ハ) (3)の①の契約を締結した場合 責任の原因となる事実が生じた日(2以上の日がある場合にあっては、最も遅い日)

ロ 次の(イ)に掲げる額を(ロ)に掲げる数で除して得た額

(イ) 次に掲げる額の合計額

・ 当該評議員又は理事若しくは監事が医療法人から受けた退職慰労金の額

・ 当該理事が当該医療法人の職員を兼ねていた場合における当該職員としての退職手当のうち当該理事を兼ねていた期間の職務執行の対価である部分の額

・ 上記に掲げるものの性質を有する財産上の利益の額

(ロ) 当該評議員又は理事若しくは監事がその職に就いていた年数(当該評議員又は理事若しくは監事が次に掲げるものに該当する場合における次に定める数が当該年数を超えている場合にあっては、当該数)

・ 理事長 6

・ 理事長以外の理事であって、当該医療法人の職員である者 4

・ 評議員又は理事(上記に掲げるものを除く。)若しくは監事 2

④ ②の場合には、理事は、②の社員総会又は評議員会において次に掲げる事項を開示しなければならないこと。

イ 責任の原因となった事実及び賠償の責任を負う額

ロ ②により免除することができる額の限度及びその算定の根拠

ハ 責任を免除すべき理由及び免除額

⑤ 理事は(1)の①の責任の免除(評議員及び理事の責任の免除に限る。)に関する議案を社員総会に提出するには、監事(監事が2人以上ある場合にあっては、各監事)の同意を得なければならないこと。

⑥ ②の決議があった場合において、医療法人が当該決議後に②の評議員又は理事若しくは監事に対して、次に掲げる財産上の利益を与えるときは、社員総会又は評議員会の承認を受けなければならないこと。

イ 退職慰労金

ロ 当該理事が当該医療法人の職員を兼ねていたときは、当該職員としての退職手当のうち当該理事を兼ねていた期間の職務執行の対価である部分

ハ イ及びロに掲げるものの性質を有する財産上の利益

⑦ ①にかかわらず、医療法人は(1)の①の責任について、評議員又は理事若しくは監事が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がない場合において、責任の原因となった事実の内容、評議員又は理事若しくは監事の職務の執行の状況その他の事情を勘案して特に必要と認めるときは、①により免除することができる額を限度として理事会の決議によって免除することができる旨を定款又は寄附行為で定めることができること。

⑧ ⑤の監事の同意については、定款又は寄附行為を変更して⑦の定め(評議員及び理事の責任を免除することができる旨の定めに限る。)を設ける議案を社員総会又は評議員会に提出する場合、⑦の定款又は寄附行為の定めに基づく責任の免除(評議員及び理事の責任の免除に限る。)に関する議案を理事会に提出する場合について準用すること。

⑨ ⑦による定款又は寄附行為の定めに基づいて医療法人の評議員又は理事若しくは監事の責任を免除する旨の理事会の決議を行ったときは、理事は、遅滞なく、④のイからハまでに掲げる事項及び責任を免除することに異議がある場合には一定の期間内に当該異議を述べるべき旨を社員又は評議員に通知しなければならないこと。ただし、当該期間は、1箇月を下ることができないこと。

⑩ 総社員又は総評議員会((1)の①の責任を負う医療法人の評議員であるものを除く。)の10 分の1(これを下回る割合を定款又は寄附行為で定めた場合にあっては、その割合)以上の社員又は評議員が⑨により通知された期間内に異議を述べたときは、医療法人は⑦による定款又は寄附行為の定めに基づく免除をしてはならないこと。

⑪ ⑥は、⑦の定款又は寄附行為の定めに基づき責任を免除した場合について準用すること。

(3) 医療法人と理事との間の責任限定契約について

① (2)の①にかかわらず、医療法人は、評議員又は理事(業務執行理事(理事長、理事会の決議によって業務を執行する理事として選定されたもの及び業務を執行したその他の理事をいう。②において同じ)又は職員でないものに限る。)若しくは監事(以下「非理事長理事等」という。)の(1)の①の責任について、当該非理事長理事等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、定款又は寄附行為で定めた額の範囲内であらかじめ定めた額と最低責任限度額とのいずれか高い額を限度とする旨の契約を非理事長理事等と締結することができる旨を定款又は寄附行為で定めることができること。

② ①の契約を締結した非理事長理事等(理事に限る。)が当該医療法人の業務執行理事又は職員に就任したときは、当該契約は、将来に向かってその効力を失うこと。

③ (2)の⑤の監事の同意は、定款又は寄附行為を変更して①による定款又は寄附行為の定め(評議員又は①の理事と契約を締結することができる旨の定めに限る。)を設ける議案を社員総会又は評議員会に提出する場合について準用すること。

④ ①の契約を締結した医療法人が、当該契約の相手方である非理事長理事等が任務を怠ったことにより損害を受けたことを知ったときは、その後最初に招集される社員総会又は評議員会において、次に掲げる事項を開示しなければならないこと。

イ 責任の原因となった事実及び賠償の責任を負う額

ロ (2)の②により免除することができる額の限度及びその算定の根拠

ハ 当該契約の内容及び当該契約を締結した理由

ニ (1)の①の損害のうち、当該非理事長理事等が賠償する責任を負わないとされた額

⑤ (2)の⑥は、非理事長理事等が①の契約によって①の限度を超える部分について損害を賠償する責任を負わないとされた場合について準用すること。

(4) 理事が自己のためにした取引に関する特則

① 5の(2)の③のイの取引(自己のためにした取引に限る。)をした理事の(1)の①の責任は、任務を怠ったことが当該理事の責めに帰することができない事由によるものであることをもって免れることができないこと。

② (2)の②から⑪まで及び(3)については、①の理事の責任については、適用しないこと。

(5) 第三者に対する役員等の損害賠償責任

① 医療法人の評議員又は理事若しくは監事がその職務を行うについて、悪意又は重大な過失があったときは、当該評議員又は理事若しくは監事は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負うこと。

② 次に掲げる者が、次に定める行為をしたときも、①と同様とする。ただし、その者が当該行為をすることについて注意を怠らなかったことを証明したときは、この限りでないこと。

イ 理事

(イ) 法第51 条第1項の規定により作成すべきものに記載すべき重要な事項についての虚偽の記載

(ロ) 虚偽の登記

(ハ) 虚偽の公告

ロ 監事 監査報告に記載すべき重要な事項についての虚偽の記載

(6) 役員等の損害賠償責任における連帯債務について
 医療法人の評議員又は理事若しくは監事が医療法人又は第三者に生じた損害を賠償する責任を負う場合において、他の評議員又は理事若しくは監事も当該損害を賠償する責任を負うときは、これらの者は連帯債務者とすること。

(7) 社員による責任追及の訴えについて

① 社員は、社団たる医療法人に対し、被告となるべき者、請求の趣旨及び請求を特定するのに必要な事実を記載した書面の提出又は電磁的方法による提供により、理事又は監事の責任を追及する訴え(以下「責任追及の訴え」という。)の提起を請求することができること。ただし、責任追及の訴えが当該社員若しくは第三者の不正な利益を図り又は当該社団たる医療法人に損害を加えることを目的とする場合は、この限りでないこと。

② 社団たる医療法人が①による請求の日から60 日以内に責任追及の訴えを提起しないときは、当該請求をした社員は、社団たる医療法人のために、責任追及の訴えを提起することができること。

③ 社団たる医療法人は、①による請求の日から60 日以内に責任追及の訴えを提起しない場合において、当該請求をした社員又は①の理事若しくは監事から請求を受けたときは、当該請求をした者に対し、遅滞なく、責任追及の訴えを提起しない理由を次に掲げる事項を記載した書面の提出又は当該事項の電磁的方法による提供により通知しなければならないこと。

イ 医療法人が行った調査の内容(ロの判断の基礎とした資料を含む。)

ロ 請求対象者(理事又は監事であって①による請求に係る被告となるべき者をいう。ハにおいて同じ。)の責任又は義務の有無についての判断及びその理由ハ 請求対象者に責任又は義務があると判断した場合において、①による責任追及の訴えを提起しないときは、その理由④ ①及び②にかかわらず、②の期間の経過により社団たる医療法人に回復することができない損害が生ずるおそれがある場合には、①の社員は、社団たる医療法人のために、直ちに責任追及の訴えを提起することができること。
 ただし、①のただし書に該当する場合は、この限りでないこと。

⑤ ②又は④の責任追及の訴えは、訴訟の目的の価額の算定については、財産権上の請求でない請求に係る訴えとみなすこと。

⑥ 社員が責任追及の訴えを提起したときは、裁判所は、被告の申し立てにより、当該社員に対して、相当の担保を立てるべきことを命ずることができること。

⑦ 被告が⑥の申し立てをするには、責任追及の訴えの提起が悪意によるものであることを疎明しなければならないこと。

⑧ 責任追及の訴えは、社団たる医療法人の主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属すること。

⑨ 社員又は社団たる医療法人は、共同訴訟人として、又は当事者の一方を補助するため、責任追及の訴えに係る訴訟に参加することができること。ただし、不当に訴訟手続を遅延させることとなるとき、又は裁判所に対し過大な事務負担を及ぼすこととなるときは、この限りではないこと。

⑩ 社団たる医療法人が、理事又は理事であった者を補助するため、責任追及の訴えに係る訴訟に参加するには、監事(監事が2人以上ある場合にあっては、各監事)の同意を得なければならないこと。

⑪ 社員は、責任追及の訴えを提起したときは、遅滞なく、社団たる医療法人に対し、訴訟告知をしなければならないこと。

⑫ 社団たる医療法人は、責任追及の訴えを提起したとき、又は⑪の訴訟告知を受けたときは、遅滞なく、その旨を社員に通知しなければならないこと。

⑬ 民事訴訟法(平成8年法律第109 号)第267 条の規定は、社団たる医療法人が責任追及の訴えに係る訴訟における和解の当事者でない場合には、当該訴訟における訴訟の目的については、適用しないこと。ただし、当該社団たる医療法人の承認がある場合は、この限りでないこと。

⑭ ⑬の場合において、裁判所は、社団たる医療法人に対し、和解の内容を通知し、かつ、当該和解に異議があるときは2週間以内に異議を述べるべき旨を催告しなければならないこと。

⑮ 社団たる医療法人が⑭の期間内に書面により異議を述べなかったときは、同項の規定による通知の内容で社員が和解をすることを承認したものとみなすこと。

⑯ (2)の①は、責任追及の訴えに係る訴訟における和解をする場合には、適用しないこと。

⑰ 責任追及の訴えを提起した社員が勝訴(一部勝訴を含む)した場合において、当該責任追及の訴えに係る訴訟に関し、必要な費用(訴訟費用を除く。)を支出したとき又は弁護士若しくは弁護士法人に報酬を支払うべきときは、当該社団たる医療法人に対し、その費用の額の範囲内又はその報酬額の範囲内で相当と認められる額の支払を請求することができること。

⑱ 責任追及の訴えを提起した社員が敗訴した場合であっても、悪意があったときを除き、当該社員は、当該社団たる医療法人に対し、これによって生じた損害を賠償する義務を負わないこと。

⑲ ⑰及び⑱は、⑨により訴訟に参加した社員について準用すること。

⑳ 責任追及の訴えが提起された場合において、原告及び被告が共謀して責任追及の訴えに係る訴訟の目的である社団たる医療法人の権利を害する目的をもって判決をさせたときは、社団たる医療法人又は社員は、確定した終局判決に対し、再審の訴えをもって、不服を申し立てることができること。

㉑ ⑰、⑱及び⑲については、⑳の再審の訴えについて準用すること。

(8) 医療法人の役員等の解任の訴え等について

① 理事、監事又は評議員の職務の執行に関し不正の行為又は法令若しくは定款若しくは寄附行為に違反する重大な事実があったにもかかわらず、当該理事、監事又は評議員を解任する旨の議案が社員総会又は評議員会において否決されたときは、次に掲げる者は、当該社員総会又は評議員会の日から30日以内に、訴えをもって当該理事、監事又は評議員の解任を請求することができること。

イ 総社員(当該請求に係る理事又は監事である社員を除く。)の10 分の1(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の社員(当該請求に係る理事又は監事である社員を除く。)

ロ 評議員

② ①の訴えについては、当該医療法人及び理事、監事又は評議員を被告とすること。

③ 医療法人の理事、監事又は評議員の解任の訴えは、当該医療法人の主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属すること。

9 定款及び寄附行為の変更について(法第54条の9関係)

(1) 社団たる医療法人が定款を変更するには、社員総会の決議によらなければならないこと。

(2) 財団たる医療法人が寄附行為を変更するには、あらかじめ、評議員会の意見を聴かなければならないこと。

(3) 定款又は寄附行為の変更は、次に掲げる事項を除き、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じないこと。

① 事務所の所在地
 ※ ただし、「主たる事務所」の所在地の変更が都道府県を異にする場合、定款又は寄附行為における監督権限のある都道府県知事の変更は、定款又は寄附行為の変更に係る認可が必要になることに留意すること。

② 公告の方法

(

4) 都道府県知事は、(3)の認可の申請があった場合には、定款又は寄附行為の内容が法令の規定に違反していないこと及びその変更の手続が法令又は定款若しくは寄附行為に違反していないことなどを審査した上で、認可を決定すること。

(5) 医療法人は、(3)の①及び②に係る定款又は寄附行為の変更をしたときは、遅滞なく、その変更した定款又は寄附行為を都道府県知事に届け出なければならないこと。

(6) 法第44 条第5項の規定は、定款又は寄附行為の変更により、残余財産の帰属すべき者に関する規定を設け、又は変更する場合について準用する。

10 経過措置について(改正法附則第2条から第5条及び医療法の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係政令の整備及び経過措置に関する政令第4条関係)

(1) 医療法人の役員について、社員総会又は評議員会の決議によって選任する旨を定めた法第46 条の5第2項及び第3項の規定は、施行日以後に行われる役員の選任について適用すること。また、施行日において現に医療法人の役員である者の任期も、なお従前の例によること。

(2) 施行日において現に存する医療法人の理事長の代表権については、施行日以後に理事会において選出された理事長が就任するまでの間は、なお従前の例によること。

(3) 施行日において現に存する医療法人の評議員又は理事若しくは監事の施行日前の行為に基づく損害賠償責任については、なお従前の例によること。

(4) 評議員について、3の(1)の②のハ及びニは、施行日以後にした行為により同ハ及びニに規定する刑に処せられた者について適用すること。

(5) 施行日において現に存する医療法人の評議員について、施行日から起算して2年を経過する日(平成30年8月31日)までの間における、3の(1)の③の適用については、同文中「役員又は職員」とあるのは、「役員」とすること。

第2 医療法人の定款例及び寄附行為例の改正について

 施行日以後に設立認可等の申請をする医療法人の定款例又は寄附行為例については、次に掲げる一部改正後の定款例又は寄附行為例とすること。
 また、施行日において現に存する医療法人の定款又は寄附行為について、理事会に関する規定が置かれていない場合には、改正法附則第6条の規定に基づき、施行日から起算して2年以内に定款又は寄附行為の変更に係る認可申請をしなければならないこと。ただし、理事会に関して、変更前の定款例又は寄附行為例に倣った規定が置かれている場合は、この限りでないこと。
 なお、社会医療法人及び大規模の医療法人については、改正後の定款例又は寄附行為例に倣った定款又は寄附行為の変更に係る認可申請を速やかに行うことが望ましいこと。それ以外の医療法人については、当分の間、必ずしも定款例又は寄附行為例と同様の規定を設けなくても構わないこと。

① 社団医療法人の定款例(平成19年医政発第0330049号) 別添1

② 財団医療法人の寄附行為例(平成19年医政発第0330049号) 別添2

③ 特定医療法人の定款例(平成15年医政発第1009008号) 別添3

④ 特定医療法人の寄附行為例(平成15年医政発第1009008号) 別添4

⑤ 出資額限度法人のモデル定款(平成16年医政発第0813001号) 別添5

⑥ 社会医療法人の定款例(平成20年医政発第0331008号) 別添6

⑦ 社会医療法人の寄附行為例(平成20年医政発第0331008号) 別添7

第3 関連する既往通知の改正について

「医療法人制度の改正及び都道府県医療審議会について」
(昭和61年健政発第410号厚生省健康政策局長通知) 別添8

「病院又は老人保健施設等を開設する医療法人の運営管理指導要綱の制定について」
(平成2年健政発第110号厚生省健康政策局長通知) 別添9

「医療法人制度について」
(平成19年医政発第0330049号厚生労働省医政局長通知) 別添10

「医療法人の基金について」
(平成19年医政発第0330051号厚生労働省医政局長通知) 別添11

「社会医療法人の認定について」
(平成20年医政発第0331008号厚生労働省医政局長通知) 別添12

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