医療法通知

 医療法人の合併及び分割について 医政発0325第5号平成28年3月25日:改正有:医政発0330第33号平成30年3月30日

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医療法人の合併及び分割について 医政発0325第5号平成28年3月25日:改正有:医政発0330第33号平成30年3月30日

取扱い業務の図示イメージ

医政発0325第5号 平成28年3月25日
各都道府県知事殿 厚生労働省医政局長(公印省略)
改正がありました。
最終改正 医政発0330第33号平成30年3月30日(改正後全文pdf135KB11頁)

医療法人の合併及び分割について
 医療法人の合併については、医療法(昭和23年法律第205号)第57条から第62条までに規定されているところであるが、今般、医療法人の合併についての規定を改正するとともに、新たに医療法人の分割について規定する、医療法の一部を改正する法律(平成27年法律第74号。以下「改正法」という。)が平成27年9月28日に公布され、平成28年9月1日(以下「施行日」という。)から施行されることとなった。
 また、これに伴い、平成28年3月25日に公布され、施行日に施行される医療法の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係政令の整備及び経過措置に関する政令(平成28年政令第82号)により、医療法施行令(昭和23年政令第326号)及び組合等登記令(昭和39年政令第29号)の改正が行われたこと、及び同日に公布され、施行日に施行される医療法施行規則の一部を改正する省令(平成28年厚生労働省令第40号。以下「改正規則」という。)により、医療法施行規則(昭和23年厚生省令第50号)の改正が行われたことを受け、今般、合併及び分割に係る留意点等について下記のとおり整理し、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の4第1項の規定に基づく技術的助言として通知するので、御了知の上、さらに適正な運用に努められたい。なお、当該通知は施行日から適用されることとし、「医療法人の合併について」(医政指発0531第2号)については、施行日をもって廃止する。

第1 合併の意義

 「合併」とは、2以上の医療法人が法定の手続によって行われる医療法人相互間の契約によって1の医療法人となることであり、消滅する医療法人の全資産が包括的に存続する医療法人又は新設の医療法人に移転すると同時に、その社員が、存続する医療法人又は新設の医療法人の社員となる効果を伴うものであること。また、社団たる医療法人と財団たる医療法人の合併も認められること。

第2 合併の種類

 吸収合併及び新設合併が認められること。
 なお、吸収合併は医療法人が他の医療法人とする合併であって、合併により消滅する医療法人の権利義務の全部を合併後存続する医療法人に承継させるものをいい、新設合併は、2以上の医療法人がする合併であって、合併により消滅する医療法人の権利義務の全部を合併に伴い新設する医療法人に承継させるものをいうこと。

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第3 合併の手続

 吸収合併の手続については、医療法(以下「法」という。)第57条から第58条の6まで及び第67条の規定を、新設合併の手続については、法第59条から第59条の5まで及び第67条の規定を遵守すること。

1 合併決議及び認可(法第57条、第58条、第58条の2、第59条及び第59条の2、並びに医療法施行規則(以下「規則」という。)第35条、第35条の2、第35条の4及び第35条の5関係)

(1) 医療法人が吸収合併をする場合には、吸収合併存続医療法人と吸収合併消滅医療法人との間で、吸収合併契約を締結しなければならないこと。

(2) 吸収合併契約においては、以下の事項を定めなければならないこと。

① 吸収合併存続医療法人及び吸収合併消滅医療法人の名称及び主たる事務所の所在地

② 吸収合併存続医療法人の吸収合併後2年間の事業計画又はその要旨

③ 吸収合併がその効力を生ずる日

(3) 医療法人が新設合併をする場合には、新設合併設立医療法人と吸収合併消滅医療法人との間で、新設合併契約を締結しなければならないこと。

(4) 新設合併契約においては、以下の事項を定めなければならないこと。

① 新設合併消滅医療法人の名称及び主たる事務所の所在地

② 新設合併設立医療法人の目的、名称及び主たる事務所の所在地

③ 新設合併設立医療法人の定款又は寄附行為で定める事項

④ 新設合併設立医療法人の、新設合併後2年間の事業計画又はその要旨

(5) 社団たる医療法人にあっては、吸収合併契約又は新設合併契約について、当該医療法人の総社員の同意を得なければならないこと。財団たる医療法人にあっては、寄附行為に吸収合併又は新設合併をすることができる旨の定めがある場合に限り、吸収合併又は新設合併をすることができ、吸収合併契約又は新設合併契約について、理事の3分の2以上の同意を得なければならないこと。ただし、寄附行為に別段の定めがある場合は、この限りでないこと。

(6) 合併後存続する医療法人及び合併により新設する医療法人については、合併をする医療法人が社団たる医療法人のみである場合にあっては社団たる医療法人、合併をする医療法人が財団たる医療法人のみである場合にあっては財団たる医療法人でなければならないこと。

(7) 吸収合併又は新設合併は、吸収合併存続医療法人又は新設合併設立医療法人の主たる事務所の所在地の都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じないこと。また、都道府県知事は、当該認可をし、又は認可をしない処分をするにあたっては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならないこと。

2 合併の認可の申請(法第58条の2、規則第35条の2及び第35条の5関係)

(1) 吸収合併の認可を受けようとする医療法人は、申請書に次の書類を添付して、都道府県知事に提出しなければならないこと。

① 理由書

② 1(5)の手続を経たことを証する書類

③ 吸収合併契約書の写し

④ 吸収合併後の吸収合併存続医療法人の定款又は寄附行為

⑤ 吸収合併前の吸収合併存続医療法人及び吸収合併消滅医療法人の定款又は寄附行為

⑥ 吸収合併前の吸収合併存続医療法人及び吸収合併消滅医療法人の財産目録及び貸借対照表

⑦ 吸収合併存続医療法人の吸収合併後2年間の事業計画及びこれに伴う予算書

⑧ 吸収合併存続医療法人の新たに就任する役員の就任承諾書及び履歴書

⑨ 吸収合併存続医療法人が開設しようとする病院、診療所又は介護老人保健施設の管理者となるべき者の氏名を記載した書面

(2) 吸収合併前の医療法人のいずれもが持分の定めのある医療法人である場合であって、吸収合併存続医療法人の定款において残余財産の帰属すべき者に関する規定を設けるときは、国若しくは地方公共団体、医療法第31条に定める公的医療機関の開設者又はこれに準ずる者として厚生労働大臣が認めるもの及び持分の定めのない医療法人以外の者を残余財産の帰属すべき者として規定することができること。従って、合併前の医療法人のいずれかが持分の定めのない医療法人である場合においては、合併後は、持分の定めのない医療法人となること。

(3) 新設合併の認可を受けようとする医療法人は、申請書に次の書類を添付して、都道府県知事に提出しなければならないこと。

① 理由書

② 1(3)の手続を経たことを証する書類

③ 新設合併契約書の写し

④ 新設合併後の新設合併設立医療法人の定款又は寄附行為

⑤ 新設合併前の新設合併消滅医療法人の定款又は寄附行為

⑥ 新設合併前の新設合併消滅医療法人の財産目録及び貸借対照表

⑦ 新設合併設立医療法人の新設合併後2年間の事業計画及びこれに伴う予算書

⑧ 新設合併設立医療法人の新たに就任する役員の就任承諾書及び履歴書

⑨ 新設合併設立医療法人が開設しようとする病院、診療所又は介護老人保健施設の管理者となるべき者の氏名を記載した書面

(4) 新設合併設立医療法人は、医療法人の新設を行うこととなるため、新設合併前の医療法人がいずれも持分の定めのある医療法人である場合であっても、新設合併設立医療法人は持分の定めのない医療法人となること。

3 債権者の保護(法第58条の3、第58条の4及び第59条の2関係)

(1) 医療法人は、都道府県知事の吸収合併又は新設合併の認可があったときは、その認可の通知のあった日から2週間以内に、合併がその債権者に重大な利害関係があることに鑑み、債権者保護のために、その時点における財産目録及び貸借対照表を作成しなければならないこと。また、当該財産目録及び貸借対照表については、吸収合併又は新設合併に係る登記がされるまでの間、主たる事務所に備え置き、債権者から請求があった場合には、これを閲覧に供しなければならないこと。当該義務違反に対しては、罰則規定(20万円以下の過料。法第76条第9号)があること。閲覧については、書面又は電磁的記録の当該ファイル若しくは磁気ディスクに記録されている事項を紙面又は当該事務所に設置された入出力装置の映像面に表示する方法により行うこと。

(2) 医療法人は、吸収合併又は新設合併の認可の通知のあった日から2週間以内に、その債権者に対し、異議があれば一定の期間内に述べるべき旨を公告し、かつ、判明している債権者に対しては、各別にこれを催告しなければならないこと。ただし、「一定の期間」については、2月以上とすること。当該義務違反に対しては、罰則規定(20万円以下の過料。法第76条第10号)があること。

(3) 債権者が(2)の期間内に吸収合併又は新設合併に対して異議を述べなかったときは、吸収合併又は新設合併を承認したものとみなすこと。

(4) 債権者が異議を述べたときは、医療法人は、これに弁済をし、若しくは相当の担保を提供し、又はその債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社若しくは信託業務を営む金融機関に相当の財産を信託しなければならないこと。ただし、吸収合併又は新設合併をしてもその債権者を害するおそれがないときは、この限りでないこと。当該義務違反に対しては、罰則規定(20万円以下の過料。法第76条第10号)があること。

4 権利義務の承継(法第58条の5及び第59条の3関係)

(1) 吸収合併存続医療法人は、吸収合併消滅医療法人の一切の権利義務(病院開設の許可、公租公課の賦課等当該医療法人がその行う事業に関し行政庁の認可その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を自動的にかつ包括的に承継すること。また、新設合併設立医療法人は、新設合併消滅医療法人の一切の権利義務(病院開設の許可、公租公課の賦課等当該医療法人がその行う事業に関し行政庁の認可その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を自動的にかつ包括的に承継すること。なお、病院開設の許可の変更届等は必要であることに留意すること。

(2) 特約をもって権利義務の一部の承継を留保することは許されないが、いったん承継した後にその権利を放棄することは妨げないこと。また、包括的に承継されるため、個々の権利義務について特別の承継方法は必要としないが、不動産等の第三者に対する対抗要件を必要とする権利については、対抗要件を備えない限り、第三者に対抗し得ないこと。

(3) 社団たる医療法人にあっては、吸収合併消滅医療法人の社員は、吸収合併契約に別段の定めのない限り、吸収合併存続医療法人の社員となること。また、新設合併消滅医療法人の社員は、新設合併契約に別段の定めのない限り、新設合併設立医療法人の社員となること。

5 合併の効力の発生(法第58条の6及び第59条の4関係)

(1) 吸収合併及び新設合併は、吸収合併存続医療法人又は新設合併設立医療法人が、その主たる事務所の所在地において組合等登記令(以下「登記令」という。)の定めるところにより登記をすることによって、その効力を生ずること。

(2) 吸収合併の登記は次の2種であること。いずれも主たる事務所の所在地においては2週間以内に、従たる事務所の所在地においては3週間以内になすことを要すること。(登記令第8条、第11条及び第13条)

① 吸収合併存続医療法人については、変更登記

② 吸収合併消滅医療法人については、解散登記

(3)新設合併の登記は次の2種であること。いずれも主たる事務所の所在地においては2週間以内に、従たる事務所の所在地においては3週間以内になすことを要すること。(登記令第8条、第11条及び第13条)

① 新設合併設立医療法人については、設立登記

② 新設合併消滅医療法人については、解散登記

(4) 登記期間の起算点は、3の債権者保護の手続が完了したときであること。

(5) 吸収合併消滅医療法人又は新設合併消滅医療法人の解散の登記の申請は、合併後の吸収合併存続医療法人又は新設合併設立医療法人を代表すべき者が、合併後の吸収合併存続医療法人又は新設合併設立医療法人の主たる事務所を管轄する登記所を経由して、合併の登記の申請と同時になすべきであること。

(6) 合併に係る登記を行った場合は、遅滞なく、都道府県知事に登記の年月日を届け出る必要があること。(医療法施行令(以下「令」という。)第5条の12)

(7) 合併の効果は、吸収合併の場合においては、従来の医療法人のうち一を除く他の医療法人の解散、存続する医療法人の変更及び解散した医療法人の権利義務の存続する医療法人への包括的移転を生ずることであり、新設合併の場合においては、従来の医療法人の全部の解散、医療法人の設立及び解散した医療法人の権利義務の新設医療法人への包括的移転を生ずることであること。

6 弁明の機会の付与等(法第67条関係)

(1) 都道府県知事は、合併の不認可処分をする場合、当該処分の名あて人に対し、その指名した職員又はその他の者に対して弁明する機会を与えなければならないこと。この場合においては、都道府県知事は、当該処分の名あて人に対し、あらかじめ書面をもって、弁明をするべき日時、場所及び当該処分をするべき事由を通知しなければならないこと。

(2) (1)の通知を受けた者は、代理人を出頭させ、かつ、自己に有利な証拠を提出することができること。

(3) (1)の弁明の聴取をした者は、聴取書を作り、これを保存するとともに、報告書を作成し、かつ、当該処分をする必要があるかどうかについて都道府県知事に意見を述べなければならないこと。

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第4 分割の意義

 「分割」とは、法定の手続によって行われる医療法人相互間の契約であり、当事者たる医療法人が事業に関して有する権利義務の一部が他の存続する医療法人又は新設の医療法人に移転する効果を持つものであること。

第5 分割の種類

 吸収分割及び新設分割が認められること。 なお、吸収分割は、医療法人がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割後他の医療法人に承継させるものをいい、新設分割は、1又は2以上の医療法人がする分割であって、その事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割に伴い新設する医療法人に承継させるものをいうこと。

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第6 分割の手続

 吸収分割の手続については法第60条から第60条の7まで及び第67条の手続の規定を、新設分割の手続については、法第61条から第61条の6まで及び第67条の手続の規定を遵守すること。
 また、社会医療法人、特定医療法人、持分の定めのある医療法人及び法第42条の3第1項の規定による実施計画の認定を受けた医療法人は、分割をすることができないため留意されたいこと。

1 分割決議及び認可(法第60条、第60条の2、第61条及び第61の2、並びに規則第35条の6、第35条の7、第35条の8及び第35条の10関係)

(1) 医療法人が吸収分割をする場合には、吸収分割医療法人及び吸収分割承継医療法人との間で、吸収分割契約を締結しなければならないこと。

(2) 吸収分割契約においては、以下の事項を定めなければならないこと。

① 吸収分割医療法人及び吸収分割承継医療法人の名称及び主たる事務所の所在地

② 吸収分割承継医療法人が吸収分割により吸収分割医療法人から承継する資産、債務、雇用契約その他の権利義務に関する事項

③ 吸収分割医療法人及び吸収分割承継医療法人の吸収分割後2年間の事業計画又はその要旨

④ 吸収分割がその効力を生ずる日

(3) 医療法人が新設分割をする場合には、新設分割計画を作成しなければならないこと。また、2以上の医療法人が共同して新設分割をする場合には、当該2以上の医療法人は、共同して新設分割計画を作成しなければならないこと。

(4) 新設分割計画においては、以下の事項を定めなければならないこと。

① 新設分割設立医療法人の目的、名称及び主たる事務所の所在地

② 新設分割設立医療法人の定款又は寄附行為で定める事項

③ 新設分割設立医療法人が新設分割医療法人から承継する資産、債務、雇用契約その他の権利義務に関する事項

④ 新設分割医療法人及び新設分割設立医療法人の新設分割後2年間の事業計画又はその要旨

⑤ 新設分割がその効力を生ずる日

(5) 社団たる医療法人にあっては、吸収分割契約又は新設分割計画について、当該医療法人の総社員の同意を得なければならないこと。財団たる医療法人にあっては、寄附行為に吸収分割又は新設分割をすることができる旨の定めがある場合に限り、吸収分割又は新設分割をすることができ、吸収分割契約又は新設分割計画について、理事の3分の2以上の同意を得なければならないこと。ただし、寄附行為に別段の定めがある場合は、この限りでないこと。

(6) 吸収分割又は新設分割は、吸収分割承継医療法人又は新設分割設立医療法人の主たる事務所の所在地の都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じないこと。また、都道府県知事は、当該認可をし、又は認可をしない処分をするにあたっては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならないこと。

2 分割の認可の申請(規則第35条の8及び第35条の11関係)

(1) 吸収分割の認可を受けようとする医療法人は、申請書に次の書類を添付して、都道府県知事に提出しなければならないこと。

① 理由書

② 1(5)の手続を経たことを証する書類

③ 吸収分割契約書の写し

④ 吸収分割後の吸収分割医療法人及び吸収分割承継医療法人の定款又は寄附行為

⑤ 吸収分割前の吸収分割医療法人及び吸収分割承継医療法人の定款又は寄附行為

⑥ 吸収分割前の吸収分割医療法人及び吸収分割承継医療法人のその時点での財産目録及び貸借対照表

⑦ 吸収分割医療法人及び吸収分割承継医療法人の吸収分割後2年間の事業計画及びこれに伴う予算書

⑧ 吸収分割医療法人及び吸収分割承継医療法人の新たに就任する役員の就任承諾書及び履歴書

⑨ 吸収分割医療法人及び吸収分割承継医療法人が開設しようとする病院、診療所又は介護老人保健施設の管理者となるべき者の氏名を記載した書面

(2) 新設分割の認可を受けようとする医療法人は、申請書に次の書類を添付して、都道府県知事に提出しなければならないこと。

① 理由書

② 1(5)の手続を経たことを証する書類

③ 新設分割計画の写し

④ 新設分割後の新設分割医療法人及び新設分割設立医療法人の定款又は寄附行為

⑤ 新設分割前の新設分割医療法人の定款又は寄附行為

⑥ 新設分割前の新設分割医療法人のその時点での財産目録及び貸借対照表

⑦ 新設分割医療法人及び新設分割設立医療法人の新設合併後2年間の事業計画及びこれに伴う予算書

⑧ 新設分割医療法人及び新設分割設立医療法人の新たに就任する役員の就任承諾書及び履歴書

⑨ 新設分割医療法人及び新設分割設立医療法人が開設しようとする病院、診療所又は介護老人保健施設の管理者となるべき者の氏名を記載した書面

(3) 社会医療法人、特定医療法人、持分の定めのある医療法人については、吸収分割医療法人及び新設分割医療法人にはなれないが、吸収分割承継医療法人にはなることができること。

3 債権者の保護(法第60条の4、第60条の5及び第61条の3関係)

(1) 医療法人は、都道府県知事の吸収分割又は新設分割の認可があったときは、その認可の通知のあった日から2週間以内に、分割がその債権者に重大な利害関係があることに鑑み、債権者保護のために財産目録及び貸借対照表を作成しなければならないこと。また、当該財産目録及び貸借対照表については、吸収分割又は新設分割に係る登記がされるまでの間、主たる事務所に備え置き、債権者から請求があった場合には、これを閲覧に供しなければならないこと。当該義務違反に対しては、罰則規定(20万円以下の過料。法第76条第9号)があること。閲覧については、書面又は電磁的記録の当該ファイル若しくは磁気ディスクに記録されている事項を紙面又は当該事務所に設置された入出力装置の映像面に表示する方法により行うこと。

(2) 医療法人は、吸収分割又は新設分割の認可の通知のあった日から2週間以内に、その債権者に対し、異議があれば一定の期間内に述べるべき旨を公告し、かつ、判明している債権者に対しては、各別にこれを催告しなければならないこと。ただし、「一定の期間」については、2月以上とすること。当該義務違反に対しては、罰則規定(20万円以下の過料。法第76条第10号)があること。

(3) 債権者が(2)の期間内に吸収分割又は新設分割に対して異議を述べなかったときは、吸収分割又は新設分割を承認したものとみなすこと。

(4) 債権者が異議を述べたときは、医療法人は、これに弁済をし、若しくは相当の担保を提供し、又はその債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社若しくは信託業務を営む金融機関に相当の財産を信託しなければならないこと。ただし、吸収分割又は新設分割をしてもその債権者を害するおそれがないときは、この限りでないこと。当該義務違反に対しては、罰則規定(20万円以下の過料。法第76条第10号)があること。

4 権利義務の承継(法第60条の6及び第61条の4関係)

(1) 吸収分割承継医療法人は、吸収分割契約の定めに従い、吸収分割医療法人の権利義務(病院開設の許可、公租公課の賦課等当該医療法人がその行う事業に関し行政庁の認可その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を承継すること。また、新設分割設立医療法人は、新設分割計画の定めに従い、新設分割医療法人の権利義務(病院開設の許可、公租公課の賦課等当該医療法人がその行う事業に関し行政庁の認可その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を承継すること。なお、病院開設の許可の変更届等は必要であることに留意すること。

(2) 吸収分割医療法人又は新設分割医療法人の債権者であって、3(2)の催告を受けなかった者は、吸収分割契約又は新設分割計画において、吸収分割後又は新設分割後に吸収分割医療法人又は新設分割医療法人に対して債務の履行を請求することができないものとされている時であっても、吸収分割医療法人又は新設分割医療法人に対して、吸収分割医療法人又は新設分割医療法人が分割の登記のあった日に有していた財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができること。

(3) 吸収分割医療法人又は新設分割医療法人の債権者であって、3(2)の催告を受けなかった者は、吸収分割契約又は新設分割計画において、吸収分割後又は新設分割後に吸収分割承継医療法人又は新設分割設立医療法人に対して債務の履行を請求することができないものとされている時であっても、吸収分割承継医療法人又は新設分割設立医療法人に対して、その承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができること。

5 分割の効力の発生(法第60条の7及び第61条の5関係)

(1) 吸収分割及び新設分割は、吸収分割承継医療法人又は新設分割設立医療法人が、その主たる事務所の所在地において登記令の定めるところにより登記をすることによって、その効力を生ずること。

(2) 吸収分割の登記は、吸収分割医療法人及び吸収分割承継医療法人についての変更登記であること。いずれも主たる事務所の所在地においては2週間以内に、従たる事務所の所在地においては3週間以内になすことを要すること。(登記令第8条の2、第11条及び第13条)

(3) 新設分割の登記は次の2種であること。いずれも主たる事務所の所在地においては2週間以内に、従たる事務所の所在地においては3週間以内になすことを要すること。(登記令第8条の2、第11条及び第13条)

① 新設分割医療法人については、変更登記

② 新設分割設立医療法人については、設立登記

(4) 登記期間の起算点は、3の債権者保護の手続が完了したときであること。

(5) 分割に係る登記を行った場合は、遅滞なく、都道府県知事に登記の年月日を届け出る必要があること。(令第5条の12)

(6) 分割の効果は、吸収分割の場合においては、医療法人がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割後他の医療法人に承継させる効果を生ずるものであり、新設分割の場合においては、1又は2以上の医療法人がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割により設立する医療法人に承継させる効果を生ずるものであること。なお、分割により、医療法人が有する権利義務の全部を他の医療法人又は分割により設立する医療法人に承継させた場合であっても、当該医療法人は当然に消滅するわけではなく、当該医療法人を消滅させるためには、別途解散の手続が必要であること。

6 弁明の機会の付与等(法第67条関係)

(1)都道府県知事は、分割の不認可処分をする場合、当該処分の名あて人に対し、その指名した職員又はその他の者に対して弁明する機会を与えなければならないこと。この場合においては、都道府県知事は、当該処分の名あて人に対し、あらかじめ書面をもって、弁明をするべき日時、場所及び当該処分をするべき事由を通知しなければならないこと。

(2) 前号の通知を受けた者は、代理人を出頭させ、かつ、自己に有利な証拠を提出することができること。

(3) (1)の弁明の聴取をした者は、聴取書を作り、これを保存するとともに、報告書を作成し、かつ、当該処分をする必要があるかどうかについて都道府県知事に意見を述べなければならないこと。

7 会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律等の準用について

(1) 吸収分割契約及び新設分割計画には、雇用契約に関する事項が記載され、労働者との雇用契約も分割による承継の対象となるが、就労実態や労働者の意思等と無関係に承継を認めることは、労働者への不利益が大きいと考えられること。このため、会社分割については、会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律(平成12年法律第90号。以下「労働契約承継法」という。)及び同法の規定に基づく、会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律施行規則(平成12年労働省令第48号。以下「労働契約承継法施行規則」という。)及び分割会社及び承継会社等が講ずべき当該分割会社が締結している労働契約及び労働協約の承継に関する措置の適切な実施を図るための指針(平成12年労働省告示第127号。以下「労働契約承継法指針」という。)が定められており、分割による労働契約の承継にあたり、会社から労働者への通知、協議、異議申出手続等を定めていること。

(2) 医療法人の分割に当たっても、医療法人の職員等の意思を尊重する必要がある点は、会社分割の場合と異ならないため、法第62条において、労働契約承継法の準用を定めていること。

(3) 分割にあたっては、労働契約承継法、労働契約承継法施行規則及び労働契約承継法指針の規定に留意し、職員等の保護を図り、職員等の意思の尊重に努める必要があること。

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第7 都道府県医療審議会の運営(令第5条の21関係)

 都道府県医療審議会は、その定めるところにより、部会を置き、その決議をもって当該審議会の決議とすることができることと規定されており、「医療法人制度の改正及び都道府県医療審議会について」(昭和61年6月26日健政発第410号健康政策局長通知)において、「部会については、例えば、医師又は歯科医師が常時1人又は2人勤務する診療所を開設する医療法人に係る設立認可に当たっての意見聴取等医療法人に係る審議案件が急増することが予想される場合に、医療法人部会を設け、同部会の決議をもって審議会の決議とすることが考えられること」としているところである。
 こうしたことも踏まえ、医療法人の合併及び分割手続の迅速化の観点から、必要に応じ、部会の開催を随時行う等、さらに実態に応じた適切な運営を図られたいこと。

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