医療法通知

 医療法施行規則第9条の23 第1項第7号ロの規定に基づき高難度新規医療技術について厚生労働大臣が定める基準について

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医療法施行規則第9条の23第1項第7号ロの規定に基づき高難度新規医療技術について厚生労働大臣が定める基準について

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医政発0610第21号
平成28年6月10日
都道府県知事・各保健所設置市長・特別区長 殿
厚生労働省医政局長(公印省略)

医療法施行規則第9条の23 第1項第7号ロの規定に基づき高難度新規医療技術について厚生労働大臣が定める基準について

 特定機能病院における高難度新規医療技術への対応については、「医療法施行規則第9条の23 第1項第7号ロの規定に基づき高難度新規医療技術について厚生労働大臣が定める基準」(平成28年厚生労働省告示第246号。以下「本告示」という。)が本年6月10 日付けで公布されたところである。本告示の留意点は下記のとおりであるので、御了知の上、その運用に遺憾のないよう特段の御配慮をいただくとともに、貴管下医療機関、関係団体等に対し周知願いたい。

第1 趣旨

 平成28年2月17日に取りまとめられた「大学附属病院等の医療安全確保に関するタスクフォース等を踏まえた特定機能病院の承認要件の見直しについて」を踏まえ、医療法施行規則(昭和23年厚生省令第50号)において、高難度新規医療技術(当該病院で実施したことのない医療技術(軽微な術式の変更等を除く。)であってその実施により患者の死亡その他の重大な影響が想定されるものをいう。以下同じ。)を用いた医療の提供に関する特定機能病院の管理者の責務として、従業員が遵守すべき事項及び担当部門が確認すべき事項等に関する規程を作成する際に従うべき基準について定めるものである。

第2 診療科に関する事項

1 高難度新規医療技術を用いた医療を提供するに当たっては、診療科の長(複数の診療科からなる診療部門等の長が、院内の規程により代行する場合を含む。以下同じ。)は、あらかじめ、次に掲げる事項について、特定機能病院の管理者が設置する当該高難度新規医療技術の提供の適否等を決定する部門(以下「担当部門」という。)に申請すること。
 なお、担当部門への申請は、診療科等における術前カンファレンス等において検討を行った後に行うこと。

① 高難度新規医療技術と既存の医療技術とを比較した場合の優位性(合併症の重篤性及び発生の可能性等の安全性の観点を含む。)

② 高難度新規医療技術を用いた医療を提供するに当たって必要な設備・体制の整備状況(集中治療室、麻酔科医師との連携等)

③ 当該高難度新規医療技術を用いた医療を提供する医師又は歯科医師その他の従業員の高難度医療技術を用いた医療の提供に関する経験

④ 患者に対する説明及び同意の取得の方法

2 提供する医療が高難度新規医療技術に該当するか否かは、一義的には診療科の長の判断によるが、判断が困難な場合には担当部門の意見を聞くこと。
 なお、高難度新規医療技術に該当しない場合(病院で事前に行ったことのある医療技術)であっても、当該医療技術に関する従来の実施体制に大きな変更があった場合には、診療科の長は、改めて適切な実施体制の確認を行うこと。

3 診療科の長は、高難度新規医療技術を適用した全ての症例について定期的に、又は患者が死亡した場合その他担当部門が必要とする場合には、担当部門に報告を行うこと。

4 当該高難度新規医療技術を臨床研究として行う場合には、研究計画の妥当性については、倫理審査委員会の審査を受ける等、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」(平成26 年文部科学省・厚生労働省告示第3号)を遵守すること。

第3 担当部門に関する事項

1 担当部門には、高難度新規医療技術を用いた医療の提供に関する経験及び知識を有する医師又は歯科医師を責任者として配置し、手術を行う部門に所属する従業員を含めて構成されること。
 なお、これらの者は専従の者でなくとも差し支えなく、医療安全管理部門等の院内の既存の組織を活用することも可能であること。

2 担当部門の長は、高難度新規医療技術の提供の適否等について意見を述べる高難度新規医療技術評価委員会(以下「委員会」という。)を設置すること。

3 担当部門の長は、診療科の長から高難度新規医療技術の提供の申出があった場合において、当該申出の内容を確認するとともに、委員会に対して、当該高難度新規医療技術の提供の適否、実施を認める場合の条件等について意見を求めること。

4 担当部門の長は、3による委員会の意見を踏まえ、当該高難度新規医療技術の提供の適否等について決定し、診療科の長に対しその結果を通知すること。

5 担当部門の長は、特定機能病院の管理者が作成した規程に基づき、定期的に、手術記録、診療録等の記載内容を確認し、当該高難度新規医療技術が適正な手続きに基づいて提供されていたかどうか、従業員の遵守状況を確認すること。また、術後に患者が死亡した場合その他必要な場合にも、これらの確認を行うこと。

6 担当部門の長は、4により高難度新規医療技術の提供の適否等について決定したとき、及び5により従業員の遵守状況を確認したときは、その内容について管理者に報告すること。
 また、委員会での審査資料及び議事概要並びに従業員の遵守状況の確認の記録を、審査の日又は確認の日から少なくとも5年間保管すること。

第4 高難度新規医療技術評価委員会に関する事項

1 委員会は、高難度医療技術に関連のある診療科に所属する医師又は歯科医師、当該医師又は歯科医師と異なる診療科に所属する医師又は歯科医師及び医療安全管理部門に所属する医師又は歯科医師を含めた、3名以上の医師又は歯科医師を含めて構成されること。
 また、委員会に配置された医師又は歯科医師が審査の対象となる高難度新規医療技術の提供の申出が行われた診療科に所属する場合は、当該医師又は歯科医師は、当該申出の審査からは外れることとし、他の3名以上の医師又は歯科医師により委員会が構成されることとすること。
 なお、これらの者は専従の者でなくとも差し支えなく、委員会は倫理審査委員会等の院内の既存の組織を活用することも可能であること。

2 委員会の長は、担当部門の求めるところにより、当該高難度新規医療技術の提供に関する倫理的・科学的妥当性、当該特定機能病院で当該高難度新規医療技術を提供することの適切性及び適切な提供方法(科学的根拠が確立していない医療技術については、有効性及び安全性の検証の必要性や、当該医療機関の体制等を勘案した上で、臨床研究として実施する等、科学的根拠の構築に資する実施方法について検討することを含む。)について審査を行い、当該高難度新規医療技術の提供の適否、提供後に報告を求める症例等について、担当部門の長に対して意見を述べること。

3 本告示は、特定機能病院における高難度新規医療技術を用いた医療を提供する場合に適用されるが、医療法施行規則第1条の11 第2項第4号の規定に基づき、特定機能病院以外の病院が特定機能病院に準じた措置を講ずる場合には、院外の委員会への審査の委託も可能であること。

第5 その他

1 本通知は、本告示の公布の日から適用するが、現に特定機能病院の承認を得ている特定機能病院については、これらの措置を講ずるための計画を厚生労働大臣に提出した場合には、平成29年3月31日までの間(当該計画に基づき当該措置を講ずることとなった場合には、措置を講じたときまでの間)は、本告示の規定は適用されない。

2 「良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律の一部の施行について」(平成19年3月30日医政発第0330010号厚生労働省医政局長通知)の改正に基づき、高難度新規医療技術の提供のプロセスに関する規程を作成するに当たっては、関係学会から示される「高難度新規医療技術の導入に当たっての基本的な考え方」やガイドライン等を参考にすること。なお、関係学会による「高難度新規医療技術の導入に当たっての基本的な考え方」は、本年10月以降、別途示すこととする。

以上
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