医療法通知

 精神疾患の医療体制の構築に係る指針の改正について

サイトマップ有限会社 市川概要

  1. ホーム
  2. 医療法通知集等:索引
  3. 神疾患の医療体制の構築に係る指針の改正について

精神疾患の医療体制の構築に係る指針の改正について

取扱い業務の図示イメージ

医政指発1009第1号、障精発1009第1号、老高発1009第2号
平成24年10月9日 各都道府県衛生主管部(局)長あて
厚生労働省医政局指導課長・厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課長・厚生労働省老健局高齢者支援課長通知)

医療法(昭和23年法律第205号。以下「法」という。)第30条の4の規定に基づく新たな医療計画の策定に関しては、「疾病・事業及び在宅医療に係る医療体制について」(平成24年3月30日医政指発0330第9号。以下「指導課長通知」という。)を平成24年3月30日に発出している。
指導課長通知の「精神疾患の医療体制の構築に係る指針」(以下「精神疾患指針」という。)中、第2.2.(5)「認知症に対して進行予防から地域生活の維持まで必要な医療を提供できる機能」において、認知症の医療体制に係る具体的な内容については、「今後、関係部局から発出される通知に基づいて作成すること」と規定していたが、今般、これに基づくものとして、本文及び別表5に認知症の医療体制に係る記載を盛り込む形で精神疾患指針を改正することにした。ついては、指導課長通知のうち、精神疾患指針については、改正後のものを用いることとし、新たな医療計画作成のための参考にしていただきたい。
なお、本通知は法第30条の8に基づく技術的助言であることを申し添える。

精神疾患の医療体制の構築に係る指針の改正について

太字部分が改正

「精神疾患の医療体制の構築に係る指針」対照表 改正案、現行
改正案 現行
精神疾患の医療体制の構築に係る指針 精神疾患の医療体制の構築に係る指針
第1 精神疾患の現状 第1 精神疾患の現状
2 精神疾患の医療 2 精神疾患の医療
(6) 認知症の医療 (6) 認知症の医療
第1 医療機関債の定義 第1 医療機関債の定義
認知症には、アルツハイマー病、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症、正常圧水頭症など様々なものがあり、治療としては、アルツハイマー病に対する薬物療法、 認知症の行動・心理症状 などの周辺症状に対する対応、認知症の身体合併症対応、家族に対する認知症への対応指導などが行われている 10 。 認知症には、アルツハイマー病、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭 葉 型認知症、正常圧水頭症など様々なものがあり、治療としては、アルツハイマー病に対する薬物療法、 BPSD(認知症の行動・心理症状) などの周辺症状に対する対応、認知症の身体合併症対応、家族に対する認知症への対応指導などが行われている 10 。
平成20年より、認知症の専門的医療の提供体制を強化するため、認知症疾患医療センター運営事業を開始し、平成24年 9 月 11 日現在、全国で 180 カ所の認知症疾患医療センター(基幹型 8 、地域型 172 )が設置されている。平成22年度(97カ所)の認知症疾患医療センターにおける電話及び面談による相談件数は61346件、鑑別診断は23597件となっている。 平成20年より、認知症の専門的医療の提供体制を強化するため、認知症疾患医療センター運営事業を開始し、平成24年 3 月 1 日現在、全国で 155 カ所の認知症疾患医療センター(基幹型 5 、地域型 150 )が設置されている。平成22年度(97カ所)の認知症疾患医療センターにおける電話及び面談による相談件数は61346件、鑑別診断は23597件となっている。
第2 医療機関とその連携 第2 医療機関とその連携
2 各医療機能と連携 2 各医療機能と連携
(5) 認知症に対して進行予防から地域生活の維持まで必要な医療を提供できる機能【認知症】 (5) 認知症に対して進行予防から地域生活の維持まで必要な医療を提供できる機能【認知症】
① 目標
・ 認知症の人が、早期の診断や、周辺症状への対応を含む治療等を受けられ、できる限り住み慣れた地域で生活を継続できるために、医療サービスが介護サービス等と連携しつつ、総合的に提供されること 認知症の方が、早期の診断や、周辺症状への対応を含む治療等を受けられ、できる限り住み慣れた地域で生活を継続できるような医療提供体制の構築を目標とする。具体的な内容については、今後、関係部局から発出される通知に基づいて作成すること。
・ 認知症疾患医療センター ※1 を整備するとともに、認知症の鑑別診断を行える医療機関 ※2 を含めて、少なくとも二次医療圏に1カ所以上、人口の多い二次医療圏では概ね65歳以上人口6万人に1カ所程度(特に65歳以上人口が多い二次医療圏では、認知症疾患医療センターを複数カ所が望ましい。)を確保すること
・ 認知症の行動・心理症状で入院が必要な場合でも、できる限り短い期間での退院を目指すために、ある月に新たに精神科病院に入院した認知症の人(認知症治療病棟に入院した患者)のうち、50%が退院できるまでの期間を平成32年度までに2ヶ月(現在は6ヶ月)とできるよう体制を整備すること
※1 認知症疾患医療センター:保健・医療・介護機関等と連携を図りながら、認知症に関する詳細な診断や、認知症の行動・心理症状と身体合併症に対する急性期治療、専門医療相談等を実施するものとして、各都道府県(指定都市)が指定した医療機関
※2 認知症の鑑別診断を行える医療機関:認知症疾患医療センターに配置すべき医師と同等の医師及び臨床心理技術者(兼務可)が配置されている医療機関
② 医療機関に求められる事項
(認知症のかかりつけ医となる診療所・病院)
・地域包括支援センターや介護支援専門員等と連携して、認知症の人の日常的な診療 ※1 を行うこと
・認知症の可能性について判断でき、認知症を疑った場合、速やかに認知症疾患医療センター等の専門医療機関を紹介できること
・専門医療機関と連携して、認知症の治療計画や介護サービス、緊急時の対応等が記載された認知症療養計画に基づき患者やその家族等に療養方針を説明し、療養支援を行うこと
・認知症への対応力向上のための研修等に参加していること
・ 認知症疾患医療センター、訪問看護事業所、地域包括支援センター、介護サービス事業所等との連携会議等に参加し、関係機関との連携を図ること
・上記の連携にあたっては、その推進役として認知症サポート医 ※2 等が、認知症の専門医療機関や地域包括支援センター等の情報を把握し、かかりつけの医師からの相談を受けて助言等を行うなど、関係機関とのつなぎを行うこと
※1 日常的な診療については、「在宅医療の体制構築に係る指針」も参考にすること。
※2 認知症サボート医:認知症サポート医養成研修を受講し、地域において医療と介護が一体となった認知症の人への支援体制構築の役割を担う医師
(認知症疾患医療センター)
・認知症疾患医療センター運営事業の実施要綱を踏まえ、診断や治療など、それぞれの類型に応じた認知症疾患医療センターとしての役割を果たすこと
(入院医療機関)
・入院医療機関は、認知症疾患医療センター、訪問看護事業所、地域包括支援センター、介護サービス事業所等と連携体制を有し、退院支援・地域連携クリティーカルパスの活用等により、退院支援に努めていること
・退院支援部署を有すること
③関係機関の例
・病院・診療所
・認知症疾患医療センター
・認知症の専門医療機関(認知症の専門病棟を有する病院等)
訪問看護事業所
・薬局
第3 構築の具体的な手順 第3 構築の具体的な手順
1 現状の把握 1 現状の把握
都道府県は、精神疾患の医療体制を構築するに当たって、(1)(2)に示す項目を参考に、患者動向、医療資源及び医療連携等について、現状を把握する 都道府県は、精神疾患の医療体制を構築するに当たって、(1)(2)に示す項目を参考に、患者動向、医療資源及び医療連携等について、現状を把握する
さらに、(3)に示す、医療機能ごとおよびストラクチャー・プロセス・アウトカムごとに分類された指標例により、数値で客観的に現状を把握する。 さらに、(3)に示す、医療機能ごとおよびストラクチャー・プロセス・アウトカムごとに分類された指標例により、数値で客観的に現状を把握する。
なお、(1)~(3)の各項目について、参考として調査名を示しているが、その他必要に応じて調査を追加されたい。 なお、(1)~(3)の各項目について、参考として調査名を示しているが、その他必要に応じて調査を追加されたい。
(1) 患者動向に関する情報 (1) 患者動向に関する情報
・こころの状態(国民生活基礎調査) ・こころの状態(国民生活基礎調査)
・総患者数及びその内訳(性・年齢階級別、疾病小分類別、入院形態別)(患者調査、精神保健福祉資料) ・総患者数及びその内訳(性・年齢階級別、疾病小分類別、入院形態別)(患者調査、精神保健福祉資料)
・年齢調整受療率(精神疾患)(患者調査) ・年齢調整受療率(精神疾患)(患者調査)
・退院患者平均在院日数(患者調査) ・退院患者平均在院日数(患者調査)
・副傷病に精神疾患を有する患者の割合(患者調査) ・副傷病に精神疾患を有する患者の割合(患者調査)
・精神科デイ・ケア等の利用者数(精神保健福祉資料) ・精神科デイ・ケア等の利用者数(精神保健福祉資料)
・精神科訪問看護の利用者数(精神保健福祉資料) ・精神科訪問看護の利用者数(精神保健福祉資料)
・1年未満及び1年以上入院者の平均退院率(精神保健福祉資料) ・1年未満及び1年以上入院者の平均退院率(精神保健福祉資料)
・在院期間5年以上かつ65歳以上の退院患者数(精神保健福祉資料) ・在院期間5年以上かつ65歳以上の退院患者数(精神保健福祉資料)
・3ヶ月以内再入院率(精神保健福祉資料) ・3ヶ月以内再入院率(精神保健福祉資料)
・自殺死亡率(人口動態統計、都道府県別年齢調整死亡率(業務・加工統計) ・自殺死亡率(人口動態統計、都道府県別年齢調整死亡率(業務・加工統計)
・医療施設を受療した認知症患者のうち外来患者の割合(患者調査)
・認知症の退院患者平均在院日数(患者調査)
・認知症新規入院患者2ヶ月目以内退院率(精神保健福祉資料)
(2) 医療資源・運携等に関する情報 (2) 医療資源・運携等に関する情報
・従事者数、医療機関数(病院報告、医療施設調査、事業報告) ・従事者数、医療機関数(病院報告、医療施設調査、事業報告)
・往診・訪問診療を提供する精神科病院・診療所数(医療施設調査) ・往診・訪問診療を提供する精神科病院・診療所数(医療施設調査)
・精神科訪問看護を提供する病院・診療所数(医療施設調査) ・精神科訪問看護を提供する病院・診療所数(医療施設調査)
・訪問看護ステーション数、薬局数 ・訪問看護ステーション数、薬局数 (「在宅医療」を参照)
・精神科救急医療施設数(事業報告) ・精神科救急医療施設数(事業報告)
・精神医療相談窓口及び精神科救急情報センターの開設状況(事業報告) ・精神医療相談窓口及び精神科救急情報センターの開設状況(事業報告)
・医療観察法指定通院医療機関数 ・医療観察法指定通院医療機関数
・地域連携クリティカルパス導入率 ・地域連携クリティカルパス導入率
・GP(内科等身体疾患を担当する科と精神科)連携会議の開催地域数及び、紹介システム構築地区数 ・GP(内科等身体疾患を担当する科と精神科)連携会議の開催地域数及び、紹介システム構築地区数
・向精神薬(抗精神病薬、抗うつ薬、睡眠薬、抗不安薬)の薬剤種類数 ・向精神薬(抗精神病薬、抗うつ薬、睡眠薬、抗不安薬)の薬剤種類数
・抗精神病薬の単剤率 ・抗精神病薬の単剤率
・かかりつけ医認知症対応力向上研修参加者数(事業報告)
・認知症サポート医養成研修修了者数(事業報告)
・類型別の認知症疾患医療センター数(事業報告)
・認知症疾患医療センター鑑別診断件数及び入院件数(事業報告)
・重度認知症患者デイ・ケア実施施設数(精神保健福祉資料)
・重度認知症患者デイ・ケアの利用者数(精神保健福祉資料)
・認知症の地域連携クリティカルパス導入率
また、現状把握の際には、在宅医療の体制構築に係る現状把握のための指標例(在宅療養支援診療所数など)も参考にすること。
3 連携の検討 3 連携の検討
(1) 都道府県は、精神疾患の医療体制を構築するに当たって、患者の状態に応じた総合的な支援が提供できるよう、精神科を含む医療機関、保健・福祉等に関する機関、福祉・介護サービス施設及び事業所、ハローワーク、地域障害者職業センター 、地域包括支援センター 等の地域の関係機関の連携が醸成されるよう配慮する。 (1) 都道府県は、精神疾患の医療体制を構築するに当たって、患者の状態に応じた総合的な支援が提供できるよう、精神科を含む医療機関、保健・福祉等に関する機関、福祉・介護サービス施設及び事業所、ハローワーク、地域障害者職業センター等の地域の関係機関の連携が醸成されるよう配慮する。
また、精神科を含む医療機関、消防機関、地域医師会、保健・福祉等に関する機関等の関係者は、診療技術や知識の共有、診療情報の共有、連携する医療機関・保健・福祉等に関する機関・医師等専門職種の情報の共有に努める。 また、精神科を含む医療機関、消防機関、地域医師会、保健・福祉等に関する機関等の関係者は、診療技術や知識の共有、診療情報の共有、連携する医療機関・保健・福祉等に関する機関・医師等専門職種の情報の共有に努める。
さらに、都道府県は、精神疾患患者への対応に関する知識の向上に資する研修会の実施等により、かかりつけの医師や精神科訪問看護に従事する職員等の人材育成に努め、また医療連携の円滑な実施のため、精神疾患患者の退院支援や福祉・介護サービス事業者との連携、他の診療科との連携等が推進されるよう関係機関との連絡調整に努める。 さらに、都道府県は、精神疾患患者への対応に関する知識の向上に資する研修会の実施等により、かかりつけの医師や精神科訪問看護に従事する職員等の人材育成に努め、また医療連携の円滑な実施のため、精神疾患患者の退院支援や福祉・介護サービス事業者との連携、他の診療科との連携等が推進されるよう関係機関との連絡調整に努める。
このページの先頭に戻る