法律のページ

 医療法の一部を改正する法律の概要:地域医療連携推進法人の認定制度を創設

サイトマップ有限会社 市川概要

  1. ホーム
  2. 医療法の一部を改正する法律の概要:地域医療連携推進法人の認定制度を創設

医療法の一部を改正する法律の概要:地域医療連携推進法人の認定制度を創設

取扱い業務の図示イメージ

医療法の一部を改正する法律の概要

医療法の一部を改正する法律の公布について(通知)医療法の一部を改正する法律(平成27年法律第74号)未施行

趣旨

 医療機関相互間の機能の分担及び業務を推進するため、地域医療連携推進法人の認定制度を創設するとともに、医療法人について、貸借対照表等に係る公認会計士による監査、公告等に係る規定及び分割に係る規定を整備する等措置を講ずること。

1 地域医療連携推進法人制度の創設

(1)都道府県知事の認定

 地域において良質かつ適切な医療を効率的に提供するため、病院等に係る業務の連携を推進するための方針を定め、医療連携推進業務を行う一般社団法人は、都道府県知事の認定を受けることができる。

参加法人(社員)

※ 地域医療連携推進法人の社員となれる者の範囲については、省令事項

・ 病院等の医療機関を開設する医療法人等の非営利法人(社会福祉法人、公益法人、学校法人、国立大学法人、独法、地方独法、自治体等) 。

・ 介護事業等の地域包括ケアシステムの構築に資する事業を行う非営利法人を加えることができる。

主な認定基準

 地域医療構想区域を考慮して病院等の業務の連携を推進する区域を定めていりこと。
地域の関係者等を構成員として評議会が、意見を述べることができるものと定めていること。
参加法人の予算、事業計画等の重要事項について、地域医療連携推進法人の意見を少なくとも求めるものと定めていること。

・ 地域医療構想区域(原則二次医療圏)を考慮して病院等の業務の連携を推進する区域を定めていること。

・ 地域の関係者等を構成員とする評議会が、意見を述べることができるものと定めていること。

・ 参加法人の予算 、事業計画等の重要事項について、地域医療連携推進法人の意見を求めるものと定めていること。

* 都道府県知事の認定は 、地域 医療構想との整合性に配慮するとともに、都道府県医療審議会の意見を聴いて行う。

※ 都道府県知事の認定には、地域医療構想との整合性に配慮するとともに、都道府県医療審議会の意見を聴いて行う。

(2)実施する業務

 病院等相互間の機能分担及び業務の連携の推進(介護事業等を含めた連携を加えることができる。)
 医療従事者の研修、医薬品の供給、資金貸付等の医療連携推進業務。
※一定の要件により介護サービス等を行う事業者に対する出資を可能とする。

(3)その他

 代表理事は都道府県知事の認可を要することとするとともに、剰余金の配当禁止、都道府県知事による監督等の規定について医療法人に対する規制を準用。
都道府県知事は、病院等の機能の分担・業務の連携に必要と認めるときは、地域医療構想の推進に必要である病院開間の病床の融通を許可することができる。

2 医療法人制度の見直し

(1)医療法人の経営の透明性の確保及びガバナンスの強化に関する事項

 事業活動の規模その他の事情を勘案して厚生労働省令で定める基準に該当する医療法人は、厚生労働省令で定める会計基準(公益法人会計基準に準拠したものを予定)に従い、貸借対照表及び損益計算書を作成し、公認会計士による監査、公告を実施。
 医療法人は、その役員と特殊な関係がある事業者との取引の状況に関する報告書作成し、都道府県知事に届出。
 医療法人に対する、理事の忠実義務、任務懈怠時の損害賠償責任を規定。理事会の設置、社員総会の決議による役員の選任等に関する所要の規定を整備。

(2)医療法人の分割等に関する事項

 医療法人(社会医療法人その他厚生労働省令で定めるものを除く。)が、都道府県知事の認可を受けて実施する分割に関する規定の整備。

(3)社会医療法人の認定等に関する事項

 二以上の都道府県において病院及び診療所を開設している場合であって、医療の提供が一体的に行われているものとして厚生労働省令で定める基準に適合するものについては、全ての都道府県知事ではなく、当該病院の所在地の都道府県知事だけで認可可能。
 社会医療法人の認定が取り消された医療法人であって一定の要件に該当するものは、救急医療等確保事業に係る業務の継続的な実施に関する計画を作成し、都道府県知事の認定を受けたときは収益業務を継続して実施可能。

3 施行期日等

公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、2(1)(一部)、(2)、(3)については、公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
 政府は、この法律の施行後5年を経過した場合において、この法律による改正後の医療法の施行の状況について検討を加え、必要であると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずる。

地域医療連携推進法人制度の概要

地域医療連携推進法人制度の活用による医療機関等の連携が検討されている事例

参加予定: 大学病院 、市立病院、独立行 政法人立病院等
内容:総合病院同士のグループ化によって、機能分担、業務連携を検討。

参加予定: 中規模の医療法人等
内容:地域の中堅病院の間で、診療科目の分担、職員の相互交流等の連携を検討。

参加予定: 医療法人、社会福祉法人等
内容: 総合病院 、診療所、介護施設等を中心に、総合的なコールセンターを設置し、連携促進を検討。

参加予定: がん治療を専門とする医療法人
内容:薬剤の共同購入や高額医療機器を使った治療の連携等を検討。

参加予定: 自治体病院と医療法人
内容:自治体病院の改築あわせ、地域の病院再編のため、制度の利用を検討。

参加予定:中規模の医療法人等
内容:患者の電子カルテの統一を中心として連携を検討。

参加予定: 中規模の医療法人等
内容:入院中の患者等への給食サービスの共同化を中心として連携を検討。

1. 地域医療連携推進法人の医療連携推進区域

○○県○○市、○○市、○○町

2. 参加法人

・○○法人:○○病院

・◇◇法人:◇◇病院

・○○法人:○○○○診療所

・○○法人:特養○○院

3. 理念、運営方針

(理念) ○○○○

(運営方針)

・○○○○

・○○○○

・○○○○

4. 医療機関相互閻の機能の分化及び業務の連携に関する事項及びその目標

・ グループ内病院間の調整を図り、退院支援、退院調整ルールを策定する。
具体的には、○○病院からの退院は◇◇病院又は○○診療所
(自宅)で対応し、◇◇病院からの退院は○○診療所(自宅)又は○○院で対応する。自宅への退院者数を年間100人以上とする。

・ 医師、看護師等のキャリアパスを構築し、人材の定着率の向上を図る。
具体的には、○○病院の看護師 •技師は4~5年目は○○診療所で勤務する。人材の5年目定着率を5ポイント上昇させる。

・ 医師の再配置を行い、グループ内病院の診療内容の重点化を図る。
具体的には、○○病院は救急医療に、◇◇病院は産科医療に○○病院は小児医療に重点化を図る。

• 病床融通を行い、グループ内病院のリハビリ機能を集約する。
具体的には、グループ内の回復期病床○床を◇◇病院に集約する。

・ 療養床の機能転換を行い、在宅医療等への転換を進める。
具体的には、グループ内の療養病床○床の機能転換を図り訪問看護ステーションを新設する。

・ グループ内病院間の調整を図り、救急患者受入ルールを策定する。
具体的には、月•火は○○病院、水•木は◇◇病院、金•土は○○病院、日は◇◇病院とする方向で検討する。

5. 介護事業その他地域包括ケアの推進に資する事業に関する事項

・ 入院患者の在宅療養生活への円滑な移行を推進する。

・ 要介護者急変時に対応できるよう、病院と介護施設の連携強化を図る。

・ 訪問看護ステーション等への職員の再配置を行い、在宅介護の充実を図る。

6. その他共通業務 ・管理業務等に関する事項

・ 医師等の共同研修を実施し、医療の専門性の向上を図る。
○○研修(医師)、○○研修(看護師)、○○研修(事務職)等を開催。

・ 医薬品等の共同購入、医療機器の共同利用を行い、経営の効率化を図る。共同購入は、関係者による医薬品の選定会議を開催し共同購入を10品目以上とする。

地域医療連携推進法人の認定基準(医療法第70条の3第1項)

① 医療連携推進業務を行うことを主たる目的とするものであること。

② 医療連携推進業務を行うのに必要な経理的基礎及び技術的能力を有するものであること。

③ 医療連携推進業務を行うに当たり、社員、理事、監事、職員等の関係者に対し特別の利益を与えないものであること。

④ 医療連携推進業務以外の業務を行う場合には、医療連携推進業務以外の業務を行うことによつて医療連携推進業務の実施に支障を及ぼすおそれがないものであること。

⑤ 医療連携推進業務が医療法第70条の2第2項及び第3項の規定に違反していないものであること。(医療連携推進方針には、医療連携推進区域、機能分担・業務連携に関する事項、当該事項の目標等を記載しなければならない。また、医療連携推進区域は、地域医療構想区域を考慮して定めなければならない。)

⑥ 医療連携推進区域を定款で定めているものであること。

⑦ 社員は、参加法人及び医療連携推進区域において良質な医療を提供するために必要な者として定款で定めているものであること。

⑧ 病院等を開設する参加法人の数が2以上であるものであることその他の参加法人の構成が医療連携推進目的に照らし、適当と認められるものとして要件を満たすものであること。

⑨ 社員の資格の得喪に関して、医療連携推進目的に照らし、不当に差別的な取扱いをする条件等を付していないものであること。

⑩ 社員は各1個の議決権を有するものであること。(不当に差別的な取扱いでなく、かつ、提供した金銭に応じて異なる取扱いでなければ、定款において、議決権の数や議決権の行使の条件など別に定めることが可能。)

⑪ 参加法人の有する議決権の合計が総社員の議決権の過半を占めているものであること。

⑫ 営利を目的とする団体又はその役員と利害関係を有することその他の事情により社員総会の決議に不当な影響を及ぼすおそれがある者を社員並びに理事及び監事としない旨を定款で定めているものであること。

⑬ 役員について、「役員として、理事3人以上及び監事1人以上を置くものであること 、「各役員について、その役員、その配偶者及び三親等以内の親族その他各役員と特殊の関係がある者が役員の総数の3分の1を超えて含まれることがないものであること」、「理事のうち少なくとも1人は、診療に関する学識経験者の団体の代表者その他の医療連携推進業務の効果的な実施のために必要な者であること」のいずれにも該当するものであること。

⑭ 代表理事を1人置いているものであること。

⑮ 理事会を置いているものであること。

⑯ 地域医療連携推進評議会を置く旨を定款で定めているものであること。(医療を受ける者、関係団体、学識経験者等で構成。)

⑰ 参加法人が予算の決定等その他の重要な事項を決定するに当たっては、あらかじめ、当該一般社団法人に意見を求めなければならないものとする旨を定款で定めているものであること。

⑱ 医療法第70条の21第1項又は第2項の規定による医療連携推進認定の取消しの処分を受けた場合において、医療連携推進目的取得財産残額があるときは、これに相当する額の財産を当該医療連携推進認定の取消しの処分の日から1月以内に国若しくは地方公共団体又は医療法人その他の医療を提供する者に贈与する旨を定款で定めているものであること。

⑲ 清算をする場合において残余財産を国等に帰属させる旨を定款で定めているものであること。

⑳ ①~⑲に掲げるもののほか、医療連携推進業務を適切に行うために必要なものとして定める要件に該当するものであること。

地域医療連携推進法人の非営利性等に関する主な規定① 29年4月施行

1 地域医療連携推進法人における一社員一義決権の原則、剰余金の配当禁止、残余財産の分配禁止

○ 一社員一議決権

第70条の3
 都道府県知事は、医療連携推進認定の申請をした一般社団法人が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、 当該一般社団法人について医療連携推進認定をすることができる。

一~九 ( 略)

十 社員は、各一個の議決権を有するものであること。ただし、社員総会において行使できる議決権の数、議決権を行使することができる事項、議決権の行使の条件その他の社員の議決権に関する定款の定めが次のいずれにも該当する場合は、この限りでない。

イ  社員の議決権に関して、医療連携推進目的に照らし、不当に差別的な取扱いをしないものであること。

口  社員の議決権に関して、社員が当該一般社団法人に対して提供した金銭その他の財産の価額に応じて異なる取扱いをしないものであること。

十一~二十(略)

2 (略)

〇 剰余金の配当禁止

第54条
 医療法人(地域医療連携推進法人)は、剰余金の配当をしてはならない。

〇 残余財産の分配禁止

第70条の3
 都道府県知事は、医療連携推進認定の申請をした一般社団法人が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、 当該一般社団法人について医療連携推進認定をすることができる。

一~十八(略)

十九 清算をする場合において残余財産を国等に帰属させる旨を定款で定めているものであること。

二十 (略)

2 (略)

地域医療連携推進法人の非営利性等に関する主な規定② 29年4月施行

2 地域医療連携推進法人に対する都道府県知事の監督に関する主な規定

○ 定款の変更に対する都道府県知事の認可(重要事項の認可に当たっては 都道府県医療議会の意思取が必要)

第70条の18
 第五十四条の九(第一項及び第二項を除く。)の規定は、地域医療連携推進法人の定款の変更について準用する。

2 認定都道府県知事は、前項において読み替えて準用する第五十四条の九第三項の認可(前条第六号に掲げる事項その他の厚生労働省令で定める重要な事項に係るものに限る。以下この項において同じ。)をし、又は認可をしない処分をするに当たつては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。

第54条の9 (略)

2 (略)

3 定款又は寄附行為の変更(厚生労働省令で定める事項に係るものを除く。) は、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。

4-6 (略)

○ 代表理事の選定及び解職に対する都道府県知事の認可(認可に当たっては都道府県医療審議会の意聴取が必要)

第70条の19
 代表理事の選定及び解職は、認定都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。

2 認定都道府県知事は、前項の認可をし、又は認可をしない処分をするに当たつては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。

地域医療連携推進法人の非営利性等に関する主な規定③

○都道府県知事による報告徴収(業務停止命令・役員の解任勧告に当たっては都道府県医療審議会の意見聴取が必要)

第63条
 都道府県知事は、医療法人(地域医療連携推進法人)の業務若しくは会計が法令、法令に基づく都道府 県知事の処分、定款若しくは寄附行為に違反している疑いがあり、又はその運営が著しく適正を欠く疑いがあると認めるときは、当該医療法人に対し、その業務若しくは会計の状況に関し報告を求め、又は当該職員に、その事務所に立ち入り、業務若しくは会計の状況を検査させることができる。

2 (略)

第64条
 都道府県知事は、医療法人(地域医療連携推進法人)の業務若しくは会計が法令、法令に基づく都道府県知事の処分、 定款若しくは寄附行為に違反し、又はその運営が著しく適正を欠くと認めるときは、当該医療法人に対し 、期限を定めて、必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。

2 医療法人(地域医療連携推進法人)が前項の命令に従わないときは、都道府県知事は、当該医療法人に対し、期間を定めて業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又は役員の解任を勧告することができる。

3 都道府県知事は、前項の規定により、業務の停止を命じ、又は役員の解任を勧告するに当たつては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。

○ 地域医療連携推進法人の認定の取消し(取消しに当たっては都道府県医療審議会の意聴取が必要)

第70条の21
 認定都道府県知事は、地域医療連携推進法人が、次の各号のいずれかに該当する場合においては、その医療連携推進認定を取り消さなければならない。

一 第七十条の四第一号又は第三号に該当するに至つたとき。

二 偽りその他不正の手段により医療連携推進認定を受けたとき。

2 認定都道府県知事は、地域医療連携推進法人が、次の各号のいずれかに該当する場合においては、その医療連携推進認定を取り消すことができる。

一 第七十条の三第一項各号に掲げる基準のいずれかに適合しなくなつたとき。

二 地域医療連携推進法人から医療連携推進認定の取消しの申請があつたとき。

三 この法律若しくはこの法律に基づく命令 又はこれらに基づく処分に違反したとき。

3 認定都道府県知事は、前二項の規定により医療連携推進認定を取り消すに当たっては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。

4-7 (略)

医療法人の外部監査の義務付け等について 平成29年4月2日以降に始まる会計年度から施行

① 公認会計士・監査法人による外部監査が義務付けられる医療法人の基準として、以下を規定。

・ 医療法人のうち、負債額が50億円以上又は収益額が70億円以上であるもの。

・ 社会医療法人のうち、負債額が20億円以上又は収益額が10億円以上であるもの。

② 上記の医療法人を対象に、会計の原則、貸借対照表・損益計算書に関する会計処理方法等を規定した 医療法人会計基準(厚生労働省令)の適用が義務づけられた。(※ 四病院団体協議会が平成26年2月に策定した医療法人会計基準に沿って制定。)

③ 上記の医療法人等は、貸借対照表・損益計算書をホームページ、官報又は日刊新聞紙で公告しなければならない。

④ 医療法人が都道府県知事に届出を行うことを要する関係事業者との取引としては、医療法人の役員· 近親者(配偶者又は二親等内の親族)やその支配する法人(社員総会等の講決権の過半数を占めている法人)との一定 の取引とし、取引の基準として、以下を規定。

・ 事業収益又は事業費用が1,000万円以上であり、かつ当該医療法人の当該会計年度における総事業収益又は総事業費の10%以上を占める取引

・ 事業外収益又は事業外費用が1,000万円以上で あり、かつ当該医療法人の事業外収益又は事業外費用の総額の10%以上を占める取引

・ 特別利益又は特別損失の額が1,000万円以上である取引

・ 資産又は負債の総額が、当該医療法人の総資産の1%以上を占め、かつ1,000万円を超える残高になる取引

・ 資金貸借、有形固定資産及び有価証券の売買その他の取引の総額が、1,000万円以上であり、かつ当該医療法人の総資産の1%以上を占める取引

・ 事業の譲受又は譲渡の場合、資産又は負債の総額のいずれか大きい額が1,000万円以上であり、かつ当該医療法人の総資産の1%以上を占める取引

医療法人会計基準のポイント

1 会計の原則を規定

・ 真実性、正確性、明瞭性、継続性、重要性を原則とする。

・ 総額記載を原則とし、単位は干円とする。

2 貸借対照表における区分・用語の定義 ・様式等を規定

・ 資産の部(流動資産・固定資産)、負債の部(流動負債 ・固定負債)、純資産の部(出資金・基金・積立金・評価換算差額等)に区分する。

・ 出資金は社員の出資、基金は医療法施行規則に基づく基金である。

・ 積立金には設立等積立金、代替基金(基金の返還金相当額、繰越利益積立金その他適当な名称を付して計上する。

・ 資産は原則取得価額を計上するが、時価が著しく下落した場合には時価で計上する。未収金 ·貸付金は貸倒引当金を控除する。

・ 資産は、棚卸資産、有形固定資産、無形固定資産、有価証券資産等として計上する。

・ 棚卸資産は、最終仕入原価法・先入先出法・総平均法・移動平均法から選択適用する。

・ 固定資産の取得に係る補助金等を直接減額方式又は積立金経理により圧縮記帳して計上する。

・ リース取引のうち、300万円未満の取引

・ 負債200億円以下の法人における取引は賃貸借処理を行うことが可能(一般的には売買取引とみなす)。

・ 退職給付引当金には、退職給付に係る見積債務額(年金数理計算結果)から年金資産額等を控除したものを計上する。 従業員が300人未満の場合、従業員構成が均質でなく適用要件を満たさない場合、負債額が200億円以下である場合については簡便法(規程等に基づく仮定額を計上)を適用する。
経過措置として、会計基準適用前発生額については、15年以内又は従業員の平均残存勤務年数のいずれか短い年数に分けて計上することも可能。

3 損益計算書における区分・用語の定義・様式等を規定

・ 事業損益(本来業務・附帯業務・収益業務に区分)、経常損益(事業損益から利息等を加減)、純損益(経常損益から固定資産売却等の特別損益を加減し、法人税等を控除)に区分する。

・ 法人本部を独立した会計としている場合の本部費は 、上記ごとに配分することなく、本来業務事業損益に計上する。

4  重要な会計方針

・ 注記の記載内容、関連様式を規定

・ 重要な会計方針である、資産の評価内容、固定資産の減価償却方法(定率法or定額法)、引当金の計上内容、消費税の会計処理方法(税抜きor税込み)等を記載する。

・ 注記として、担保の状況、関係事業者の状況等の事項を記載する。

・ 財産目録、純資産変動計算書、附属明細表(有形固定資産等明細表・引当金明細表・借入金等明細表・有価証券明細表・事業費用明細表)の様式を規定する。

医療法人の会計基準等に関する規定①(※改正後の規定)平成29年4月2日以降に始まる会計年度から施行

医療法人の会計基準

第50条
 医療法人の会計は、この法律及びこの法律に基づく厚生労働省令の規定によるほか、一般に公正妥当と認められる会計の慣行に従ものとする。

○ 会計帳簿の作成

第50条の2
 医療法人は、厚生労働省令で定めるところにより、適時に、正確な会計帳簿を作成しなければならない。

2 医療法人は、会計帳簿の閉鎖の時から十年間 、その会計帳簿及びその事業に関する重要な資料を保存しなければならない。

○ 事業報告書等の作成

第51条
 医療法人は、毎会計年度終了後二月以内に、事業報告書、財産目録、貸 借対照表、損益計算書、関係事業者(理事長の配偶者がその代表者であることその他の当該医療法人又はその役員と厚生労働省令で定める特殊の関係がある者をいう。)との取引の状況に関する報告書その他厚生労働省令で定め 書類(以下「事業報告書等」という。)を作成しなければならない。

2 医療法人(その事業活動の規模その他の事情を勘案して厚生労働省令で定める基準に該当 る者に限る。)は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の貸借対照表及び損益計算書を作成しなければならない。

3 医療法人は、貸借対照表及び損益計算書を作成した時から十年間、当該貸借対照表及び損益計算書を保存しなければならない。

4 医療法人は、事業報告書等について、厚生労働省令で定めるところにより、監事の監査を受けなければならない。

5 第二項の医療法人は、財産目録、貸借対照表及び損益計算書について、厚生労働省令で定めるところにより、公認会計士又は監査法人の監査を受けなければならない。

6 医療法人は、前二項の監事又は公認会計士若しくは監査法人の監査を受けた事業報告書等について、理事会の承認を受けなければならない。

医療法人の会計基準等に関する規定②(※改正後の規定)平成29年4月2日以降に始まる会計年度から施行

○ 事業報告書等の提出

第51条の2
 社団たる医療法人の理事は 、前条第六項の承認を受けた事業報告書等を社員総会に提出しなければならない。

2 理事は、前項の社員総会の招集の通知に 際して、厚生労働省令で定めるところにより、社員に対し、前条第六項の承認を受けた事業報告書等を提供しなければならない。

3 第一項の規定により提出された事業報告書等(貸借対照表及び損益計算書に限る。)は、社員総会の承認を受けなければならない。

4 理事は 、第一項の規定により提出された事業報告書等(貸借対照表及び損益計算書を除く。)の内容を社員総会に報告しなければならない。

5 前各項の規定は、財団たる医療法人について準用する。この場合において、前各項中「社員総会」とあるのは「評議員会」と、第二項中「社員」とあるのは「評議員」と読み替えるものとする。

○ 事業報告書等の公告

第51条の3
 医療法人(その事業活動の規模その他の事情を勘案して厚生労働省令で定める基準に該当する者に限る。)は、厚生労働省令で定めるところにより、前条第三項(同条第五項において読み替えて準用する場合を含む。)の承認を受けた事業報告書等(貸借対照表及び損益計算書に限る。)を公告しなければならない。

○ 事業報告書等の閲覧

第51条の4
 医療法人(次項に規定する者を除く。)は、次に掲げる書類をその主たる事務所に備えて置き、その社員若しくは評議員又は債権者から請求があつた場合には、正当な理由がある場合を除いて、厚生労働省令で定めるところにより、これを閲覧に供しなければならない。

一 事業報告書等

二 第四十六条の八第三号の監査報告書(以下「監事の監査報告書」という。)

三 定款又は寄附行為

2 社会医療法人及び第五十一条第二項の医療法人(社会医療法人を除く。)は、次に掲げる書類(第二号に掲げる書類にあっては、第五十一条第二項の医療法人に限る。) をその主たる事務所に備えて置き、請求があった場合には、正当な理由がある場合を除いて、厚生労働省令で定めるところにより、これを閲覧に供しなければならない。

一 前項各号に掲げる書類

二 公認会計士又は監査法人の監査報告書(以下「公認会計士等の監査報告書」という。)

医療法人の会計基準等に関する規定③(※改正後の規定)平成29年4月2日以降に始まる会計年度から施行

○ 事業報告書等の閲覧(続き)

第51条の4

3 医療法人は、第五十一条の二第一項の社員総会の日(財団たる医療法人にあつては、同条第五項において読み替えて準用する同条第一項の評議員会の日) の一週間前の日から五年間、事業報告書等、監事の監査報告書及び公認会計士等の監査 報告書をその主たる事務所に備え置かなければならない。

4 前三項の規定は、医療法人の従たる事務所における書類の備置き及び閲覧について準用する。この場合において 、第一項中「書類」とあるのは「書類の写し」と、第二項中「限る。」とあるのは「限るの写し」と、前項中 「五年間」とあるのは「三年間 」と「事業報告書等」とあるのは「事業報告書等の写し」と、「監査報告書」とあるのは「監査報告書の写し」と読み替えるものとする。

○ 事業報告書等の届出

第52条
 医療法人は、厚生労働省令で定めるところにより、毎会計年度終了後三月以内に、次に掲げる書類を都道府県知事に届け出なければならない。

一 事業報告書等

二 監事の監査報告書

三 第五十一条第二項の医療法人にあつては、公認会計士等の監査報告書

2 都道府県知事は、定款若しくは寄附行為又は前項の届出に係る書類について請求があった場合には 、厚生労働省令で定めるところにより、これを閲覧に供しなければならない。

○ 会計年度

第53条
 医療法人の会計年度は、四月一日に始まり、翠年三月三十一日に終るものとする。ただし、定款又は寄附行為に別段の定めがある場合は 、この限りでない。

※ 改正法附則

(事業報告書等に関する経過措置 )
第8条
 第二条の規定による改正後の医療法第50条の2から第52条までの規定は、この法律の施行の日以後に開始する会計年度に係る医療法人の会計について適用し、この法律の施行の日前に開始した会計年度に係る医療法人の会計については 、なお従前の例による。

医療法人のガバナンスに関する改正規定の整理⑥ 28年9月施行

〇 監事選任時の監事の同意

・ 第46条の5の4 (一般社団財団法第72条第1項) 理事は、監事がある場合において、監事の選任に関する議案を社員総会に提出するには、監事(監事が2人以上ある場合に あっては、その過半数)の同意を得なければならない。

〇 理事長の業務状況報告

・ 第46条の7の2 第1項(一般社団財団法第91条第2項)
理事長は、三箇月以内に一回以上、自己の職務の執行の状況を理事会に報告しなければならない。ただし、定款(寄附行為)で毎事業年度に四箇月を超える間隔で二回以上その報告をしなければならない旨を定めた場合は、この限りでない。

法改正に伴う経過措置規定

〇 役員の選任に関する経過措置

・ 医療法の一部を改正する法律附則 第2条
 附則第1条の規定による改正後の医療法(以下「第2号新法」という。) 第46条の5第2項及び第3項の規定は、附則第1条第2号に掲げる規定の施行の日(平成28年9月1日)(以下「第2号施行日」という。) 以後に行われる医療法人の役員について適用する。

〇 役員の任期に関する経過措置

・ 医療法の一部を改正する法律附則第3条附則第1条第2号に掲げる規定の施行の際現に医療法人の役員である者の任期については、なお従前の例による。

〇 理事長の代表権に関する経過措置

・ 医療法の一部を改正する法律附則 第4条
附則第1条第2号に掲げる規定の施行の際現に存する医療法人の理事長の代表権については、第2号施行日(平成28年9月1日)以後に選出された理事長が就任するまでの間は、なお従前の例による。

〇 損害賠償に関する経過措置

・ 医療法の一部を改正する法律附則 第5条
附則第 1条第2号に掲げる規定の施行の際現に存する医療法人の評議員又は理事若しくは監事の第2号施行日前の行為に基づく損害賠償責任については、なお従前の例による。

医療法人のガバナンスに関する改正規定の整理⑦ 28年9月施行

○ 定款又は寄附行為の変更に関する経過措置

・ 医療法の一部を改正する法律附則 第6条
 附則第1条第2号に掲げる規定の施行の際現に存する医療法人は、第2号新法の施行に伴い、定款又は寄附行為の変更が必要となる場合には、第2号施行日(平成28年9月1日)から起算して2年以内に、第2号新法第54条の9第3項の認可の申請をしなければならない。
 附則第1条第2号に掲げる規定の施行の際現に存する医療法 人の定款又は寄附行為は 、第2号施行日(平成28年9月1日)から起算して2年を経過する日(前段落の規定により定款又は寄附行為の変更の認可の申請をした医療法人については、当該申請に対する処分があった日)までは、第 2号新法第44条第 2項第7号の規定は 、適用しない。

〇 役員等の欠格事由等に関する経過措置

・ 医療法の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係政令の整備及び経過措置に関する政令第4条第2号新法第46条の4第2項(第3号及び第4号の規定に限る。) の規定は、第2号施行日(平成28年9月1日)以後にした行為により同項第3号及び第4号の規定に規定する刑に処せられた者について適用する。
 改正法附則第1条第2号に掲る規定の施行の際現に財団たる医療法人の評議員である者に対する第2号施行日(平成28年9月1日)から起算して2年を経過する日までの間における第2号新法第46条の4第3項の規定の適用については、同項中「役員又は職員」とあるのは、「役員」とする。

分割認可の申請に必要な添付書類

分割認可の申請に必要な添付書類
吸収分割の場合 新設分割の場合
〇 理由書 〇 理由書
〇 法第60条の3第1項又は第3項の手続きを経たことを証する書類 ○ 法第61条の3において読み替えて準用する法第60条の3第1項又は第3項の手続を経たことを証する書類
・社団たる医療法人の場合:吸収分割契約について社員の同意 ・社団たる医療法人の場合:新設分割計画についての総社 員の 同意
・財団たる医療法人の場合:吸収分割契約について理事の3分の2以上の同意(寄付行為に別段の定めがある場合は、この限りではない。) ・財団たる医療法人の場合:新設分割計画についての理事の3分の2以上の同意(寄附行為に別段の定めがある場合は、この限りでない。)
〇 吸収分割契約書の写し ○ 新設分割計画の写し
〇 吸収分割前の吸収分割医療法人及び吸収分割承継医療法人の財産目録及び貸借対照表 ○ 新設分割前の新設分割医療法人の財産目録及び貸借対照表
〇 吸収分割後の吸収分割医療法人及び吸収分割承継医療法人について、定款又は寄附行為、医療法施行規則第31条第7号、第10号及び第11号に掲げる書類 ○ 新設分割後の新設分割医療法人及び新設分割設立医療法人について 、定款又は寄附行為、医療法施行規則第31条第7号、第10号及び第11号に掲げる書類
・吸収分割後2年間の事業計画及びこれに伴う予算書 ・新設分割後2年間の事業計画及びこれに伴う予算書
・新たに就任する役員の就任承諾書及び履歴書 ・新たに就任する役員の就任承諾書及び履歴書
・開設しようとする病院、診療所又は介護老人保健施設の管理者となるべき者の氏名を記載した書面 ・開設しようとする病院、診療所又は介護老人保健施設の管理者となるべき者の氏名を記載した書面

医療法人の分割に関する規定① 28年9月施行

〇 吸収分割

第60条
 医療法人 社会医療法人その他の厚生労働省令で定める者を除く。以下この款において同じ。)は、吸収分割(医療法人がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割後他の医療法人に承継させることをいう。以下この目において同じ。)をすることができる。この場合においては、当該医療法人がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を当該医療法人から承継する医療法人以下この目において「吸収分割承継医療法人」という。) との間で、吸収分割契約を締結しなければならない。

第60条の2
 医療法人が吸収分割をする場合には 、吸収分割契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。

一 吸収分割をする医療法人(以下この目において「吸収分割医療法人」という。) 及び吸収分割承継医療法人の名称及び主たる事務所の所在地

二 吸収分割承継医療法人が吸収分割により吸収分割医療法人から承継する資産、債務、雇用契約その他の権利義務に関する事項

三 前二号に掲げる事項のほか、厚生労働省令で定める事項

第60条の3
 社団たる医療法人は、吸収分割契約にについて当該医療法人の総社員の同意を得なければならない。

2 財団たる医療法人は、寄附行為に吸収分割をすることができる旨の定めがある場合に限り、吸収分割をすることができる。

3 財団たる医療法人は、吸収分割契約について理事の三分の二以上の同意を得なければならない。ただし、寄附行為に別段の定めがある場合は、この限りでない。

4 吸収分割は 、都道府県知事(吸収分割医療法人及び吸収分割承継医療法人の主たる事務所の所在地が二以上の都道府県の区域内に所在する場合にあっては、当該吸収分割医療法人及び吸収分割承継医療法人の主たる事務所の所在地の全ての都道府県知事)の認可を受けなければ、その効力を生じない。

5 第五十五条第七項の規定は、前項の認可について準用する。

第60条の4
 医療法人は 、前条第四項の認可があったときは、その認可の通知のあった日から二週間以内に、財産目録及び貸借対照表を作成しなければならない。

2 医療法人は、前条第四項の認可を受けた吸収分割に係る分割の登記がされるまでの間、前項の規定により作成した財産目録及び貸借対照表を主たる事務所に備え置き、その債権者から請求があった場合には、厚生労働省令で定めるところにより、 これを閲覧に供しなければならない。

医療法人の分割に関する規定② 28年9月施行

第60条の5
 医療法人は、前条第一項の期間内に、その債権者に対し、異議があれば一 定の期間内に述べるべき旨を公告し、 かつ、判明している債権者に対しては、各別にこれを催告しなければならない。ただし、その期間は、二月を下ることができない。

2 債権者が前項の期間内に吸収分割に対して異謙を述べ なかったときは、吸収分割を承認したものとみなす 。

3 債権者が異議を述べたときは、医療法人は、これに弁済をし、若しくは相当の担保を提供し、又はその債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならない。ただし、吸収分割をしてもその債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。

第60条の6
 吸収分割承継医療法人は、吸収分割契約の定めに従い、吸収分割医療法人の権利義務(当該医療法人がその行う事業の用に供する施設に関しこの法律の規定による許可その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を承継する。

2 前項の規定にかかわらず、吸収分割医療法人の債権者であって、前条第一項の各別の催告を受けなかったものは、吸収分割契約において吸収分割後に吸収分割医療法人に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、吸収分割医療法人に対して、吸収分割医療法人が次条の分割の登記のあった日に有していた財産の価額を限度として、 当該債務の履行を請求することができる。

3 第一項の規定にかかわらず、吸収分割医療法人の債権者であって 、前条第一項の各別の催告を受けなかつたものは、吸収分割契約において吸収分割後に吸収分割承継医療法人に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、吸収分割承継医療法人に対して、その承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。

第60条の7
 吸収分割は、吸収分割承継医療法人が、その主たる事務所の所在地において政令で定めるところにより分割の登記をすることによって、その効力を生ずる。

○ 新設分割

第61条
 又は二以上の医療法人は、新設分割(一は二以上の医療法人がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割により設立する医療法人に承継させることをいう。以下この目において同じ。)をすることができる。この場合においては、新設分割計画を作成 なければならない。

2 二以上の医療法人が共同して新設分割をする場合には、当該二以上の医療法人は、共同して新設分割計画を作成しなければならない。

医療法人の分割に関する規定③ 28年9月施行

第61条の2
 一又は二以上の医療法人が新設分割をする場合には、新設分割計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。

一 新設分割により設立する医療法人(以下この目において「新設分割設立医療法人」という。)の目的、名称及び主たる事務所の所在地

ニ 新設分割設立医療法人の定款又は寄附行為で定める事項

三 新設分割設立医療法人が 新設分割により新設分割をする医療法人(以下この目において「新設分割医療法人」という。)から承継する資産、債務、雇用契約その他の権利義務に関する事項

四 前三号に掲げる事項のほか、厚生労働省令で定める事項

第61条の3
第六十条の三から第六十条の五までの規定は、医療法人が新設分割をする場合について準用する。この場合において、第六十条の三第一項及び第三項中「吸収分割契約」とあるのは「新設分割計画」と、同条第四項中「吸収分割医療法人」 とあるのは「新設分割医療法人」と、「吸収分割承継医療法人」とあるのは「新設分割設立医療法人」と読み替えるものとする。

第61条の4
 新設分割設立医療法人は、新設分割計画の定めに従い、新設分割医療法人の権利義務(当該医療法人がその行う事業の用に供する施設に関しこの法律の規定による許可その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を承継する。

2 前項の規定にかかわらず、新設分割医療法人の債権者であって、前条において準用する第六十条の五第一項の各別の催告を受けなかったものは、新設分割計画において新設分割後に新設分割医療法人に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、新設分割医療法人に対して、新設分割医療法人が次条の分割の登記のあった日に有していた財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。

3 第一項の規定にかかわらず、新設分割医療法人の債権者であって、前条において準用する第六十条の五第一項の各別の催告を受けなかつたものは、新設分割計画において新設分割後に新設分割設立医療法人に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、新設分割設立医療法人に対して、その承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。

第61条の5
 新設分割は、新設分割設立医療法人が、その主たる事務所の所在地において政令で定めるところにより分割の登記をすることによって、その効力を生ずる。

第61条の6
 第二節(第四十四条第二項、第四項及び第五項並びに第四十六条第二項を除く。)の規定は、新設分割設立医療法人の設立については、適用しない。

社会医療法人の認定取消しに係る一括課税の見直し(法人税、法人住民税、事業税) H28.9施行

l. 大網の概要

 社会医療法人の認定を取り消された医療法人が、救急医療等確保事業に係る業務の継続的な実施に関する計画が適当である旨の都道府県知事の認定を受けた場合には、 課税対象となる累積所得金額らその計画に記載された救急医療等確保事業に係る業務の実施に必要な施設及ひ設備の取得価額の見積額の合計額を控除できる措置を講ずること等により、課税を繰り延べることとする。

2 . 制度の内容

○ 地域における医療確保の観点から、平成27年に成立した改正医療法においては、周辺環境の変化など法人の責めに帰することができない事由(天災、人口減少等)により実績要件を満たせなくなり、社会医療法人 (※)の認定を取り消された医療法人であっても、 公的な法人運営などに関する要件を満たした上で、救急医療等確保事業に係る業務の継続的な実施に関する計画(実施計画)を作成し、都道府県知事の認定を受けた場合には、引き続き収益業務を実施できる制度を創設した。
(※社会医療法人とは、救急医療等確保事業(救急医療、災害医療、へき地医療、周産期医療又は小児救急医療)を行う医療法人であり、法人税 ・固定資産税等が非課税)

○ 現状、社会医療法人の認定が取り消された場合には、それまでの所得の累積額(収益事業を除く)が取消年度の益金に一括して算 入されるが、上記実施計画について知事の認定を受けた医療法人については、それまでの所得の累積額から、実施計画に記載された救急医療等確保事業に係る業務の実施に必要な施設及び設備の整備 (※)に係る取得価額の見積額の合計額を控除できる措置を講ずる。(公益認定法人と同様の仕組み)(※処置室 ・手術室等の新設・改築、MRI ·CT等機器設備、救急自動車の更新・購入等)

□救急医療等確保事業に係る業務の継続的な実施に関する計画について (都道府県知事が認定)

○ 計画期間 : 12年以内 (特別の事清がある場合には、18年以内)

○ 医療法人が備えるべき主な要件(実績要件以外は社会医療法人と同じ要件)

・救急医療、災害医療、へき地医療、周産期医療又は小児救急医療の医療連携体制を担う医療機関として医療計画に記載

・役員等についての同族性が排除されていること (1/3要件)

・理事等に対する報酬について、支給の基準を定め、公開 していること

・社会保険診療に係る収入金額が全収入金額の8割を超えること

・法人解散時の残余財産が国、地方公共団体又は他の社会医療法人に帰属すること  等

救急医療等確保事業に係る業務の継続的な実施に関する計画の実施状況報告書(様式) (抄)

 複数の都道府県において病院又は診療所を開設している医療法人が社会医療法人の認定を受けるためには、救急医療等確保事業に関する要件を、病院•診療所を開設する全ての都道府県で満たすことが必要。
 今回の改正では、一つの都道府県にある基幹的な病院と、隣接する都道府県にある診療所において、医療の提供が一体的に行われているものとして厚生労働省令で定める基準を満たしている場合には 、救急医療等確保事業に関する要件を病院の所在地の都道府県で満たしていれば、病院が所在しない診療所の所在地で救急医療等確保事業に関す要件を満たしていなくても、社会医療法人として認定できることとした。(法第42条の2第1項第4号ロ)

社会医療法人の認定要件の見直し(へき地医療の認定要件追加)

 医療法人が、へき地医療の総合的なノウハウを有するへき地医療拠点病院と、相互の機能を生かしてへき地医療を充実させることを目的として、以下の要件を満たす医療法人について社会医療法人として認定できることとした。(認定要件を追加)

① 医療法人(A)が、その病院の所在する都道府県内のへき地医療拠点病院 (B)へ医師派遣を行い 、

② へき地医療拠点病院 (B)が、へき地診療所 (C)へ医師派遣等を行う。

③ (A)→(B)の医師派遣、(B)→(C)の医師派遣等の、それぞれの日数が年間106日以上であること。

出典:厚生労働省医政局 医療経営支援課

このページの先頭に戻る